朝日新聞 オピニオン

 本日のオピニオンには、小熊英二が震災からの社会の再生というテーマで、論じていました。非常に興味深く読みました。小熊は「身の丈に合った街再設計を」と述べています。復興計画についてそれぞれの部局ではみんな頑張っているが、全体を見て大局的な判断をする人がいないために、身の丈に合わない地方公共団体によるインフラ整備が進み、物理的な防災が目指されていることを批判します。そしてこれまでの防災関係の学問は、自然科学や建築工学に偏重しているために上記のような状況が生み出されており、日ごろから地域の実情をよく把握し、被災した地域を再設計するための社会科学的な知見が必要であると主張しています。
 現代社会に適した対応策を考えると、インフラ整備中心ではなく、地域の人たちのコミュニティ再生を図る取り組みがもっとも重視されなければならないのではないかと私も思います。それは、石巻という被災地に住むものとして、無用なインフラ整備をここぞとばかりにしている現在の復興計画を目にするたびに感じていることです。今の計画はけっして復興ではなく復旧で終わっています。
 うちの大学は、被災地の最先端にありますが、今回の入学生は大幅に減少しそうです。経済的な問題が大きな課題になっているようです。つまり、授業料を支払うことができない家庭が多くなっているために、進学をあきらめる高校生が多いとのことです。被災して5年目を迎え、経済的な支援は細くなっており、教育上の問題が表出したということでしょう。これでは、この石巻の人口減少は止めることはできないと予想されます。無用なインフラ整備に金をかけるのではなく、持続可能なまちづくり、ひとづくりが求められていると思います。
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by shin-pukupuku | 2016-03-09 16:20 | 雑感 | Comments(0)
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