コンビニ人間を読む

 村田沙耶香「コンビニ人間」を読みました。いっきに読破しました。それほど、ストーリーや小説の世界に引き込まれたということでしょう。笑ってしまう場面も何カ所かありました。その場面や状況をイメージしながら読み進めることができるように工夫されていたのだと思います。
 現在の社会を鋭くえぐり出す視点もこの小説にはありました。コンビニは現在の社会の象徴的な場所だと私も思いますが、コンビニ世界の風景や音、人間模様をここまでうまく描き出すことができ、さらにその背景にある格差やそれを生み出す競争社会の実情を見事に表現していると思いました。
 そして、そのことを憂鬱な書き方ではなく、笑いまで読者に沸きおこしながら鋭く表現するこの小説は、芥川賞受賞は妥当なものだと思いました。芥川賞の作品は、ずっとその残影がが心の中に残っていくものが多いのですが、この作品もその一つになりました。村田沙耶香さんの今後の作品に注目です。

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by shin-pukupuku | 2016-09-12 08:53 | | Comments(0)