声ー語り継ぐ戦争

 昨日の朝日新聞「声」欄に掲載された「語りつぐ戦争」の体験談は、あまりにも壮絶な話で、投稿者の思いを考えると胸が痛くなりました。
 タイトルは「妹に薬飲ませ…失った記憶」というものです。
 内容は、戦後すぐの1946年春、旧満州から引き上げる時に悲劇は起こったようです。日本人会の男性数人が来て、1歳の妹について、「長い旅に耐えられないから殺しなさい」と毒薬を渡されたのだそうです。母親が抱き、小6の自分がスプーンで飲ませて死なせたというのです。さらに母親は心身共に不調になり、引き揚げ船出発の時に医師から別の粉薬を渡され、それを母親に飲ませると母は泡を吹いて死んでしまったというのです。
 戦争は終わっていたのに、満州からの引き揚げは、戦時中と同じ人権無視の状況があったのでしょう。それを当時小6だった投稿者は加担したその罪を自ら語っているのです。私は現在82歳になる投稿者の思いを考えると、胸が熱くなってしかたありませんでした。思い出さなかった、いや思い出したくなかった体験を自ら語ったその事実は、今後の日本社会への一石の警鐘になったと考えます。

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by shin-pukupuku | 2017-04-18 09:02 | 雑感 | Comments(0)
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