今月号を読んで

『歴史地理教育』12月号を読みました。テーマは宗教改革500年でした。その中で注目したのは、踊共二「世界史の中の宗教改革」でした。
 私は中学校の授業で、ルターは宗教改革の中心的な人物で、聖書に返れと主張した人だと説明してきました。それは間違いではありませんが、一連の説明によって、プロテスタントを好意的に受け止めさせることにつながる教えになっていたのではないかと反省しました。そのことについては、橋本翔太「史料で学ぶ宗教改革」でも指摘されています。
 しかし、先の踊論文を読むと、ルターがすべて善なのではなく、その著書『ユダヤ人と彼らの嘘について』では、ユダヤ人を迫害し、そのことがナチス時代に大いに利用されたということを知って、驚きました。また、宗教改革もさまざまな状況があり、「複数形の宗教改革」であったということを改めて学ぶことでした。その中では、「ルターは信徒たちが勝手に宗教改革思想を社会変革に応用することを認めず、諸侯に鎮圧と処罰を求めた。そして彼は民衆の支持を失う」という事実に、単純化して教えることの問題性を感じることでした。
 それ以外では、長谷山隆博「空知産炭地における戦争と労働者」の論考は面白かったと思います。特にp55の表はいかに中国人労働者が炭鉱で重労働に駆り出され、大変な状況であったのかがよく分かります。
 今月号はなかなか読み応えのあるものだったと思いました。

[PR]
by shin-pukupuku | 2017-11-30 09:24 | | Comments(0)

なにやら思いついたことをつれづれなるままにⅡ


by shin-pukupuku
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31