2017年 09月 07日 ( 1 )

子の利益のために

 民法820条では「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う」と記されています。民法については、2011年に改正されたことはみなさんご存知だと思います。その内容は、子どもの権利条約を体現したものとなっていて、上記の条文もをそれを示しています。「子の利益」とは、子どもの権利条約における「児童の最善の利益」に該当するものです。
 私は、裁判所関係の仕事の依頼もたまにあるので、上記の条文をかなり身近に感じています。この民法改正が子どもの監護と教育にいかに大きく影響し、離婚後の親権、養育費、面会交流などで基本的な基準になってきています。また、親による虐待についても、その力を発揮しつつあると思います。
 私が現在読んでいる本は榊原富士子・池田清貴『親権と子ども』(岩波新書)ですが、書かれている内容は民法改正で子どもをめぐる状況がどのように変化しつつあるかを描いていると思います。私は上記の仕事の関係で切実感を持って、この本を読み進めています。親権や面会交流をめぐる問題はなかなかその解決はむずかしく、頭を抱える事案ばかりですが、教育に携わってきたものとしては、やはり子どもの幸せがいちばん大切だなと思いながら対応しているところです。家族については、明治以来の民法をひきずってきた日本においては、国民レベルの意識変革はなかなか進んでいきませんが、離婚家庭が増加している中で、家族をめぐる法制は今後さらに変革していく必要があるのだと思います。

[PR]
by shin-pukupuku | 2017-09-07 09:38 | 教育関係 | Comments(0)