カテゴリ:教育関係( 444 )

歴史教材プロジェクト

 先日、歴史教材プロジェクト2回目の会議に参加するために、H市市役所へ行ってきました。
 前回は、私の計画案を編集委員の先生方に押し付ける形になり、編集委員の方々の状況もわからず私の方で一方的に進めてしまいましたので、会議そのものはうまくいきませんでした。その反省を踏まえて、今回はできるだけ編集委員の方々の意見を尊重して、その意見のもとで教材を作成しようと考えました。また、会議の進行及び司会も指導主事にお願いして、私は説明や質問に答える形で参加しました。
 すると、指導主事の先生がとてもユニークな方で、面白おかしく会議を進めてくれて、またグループでの話し合いなども入れながら、会議は順調に進みました。とてもありがたい時間となりました。また、先生方もやる気を出してきているのがわかりました。
 結局、決まった内容は、私が最初に提案したような計画案にかなり近いものになったのですが、全員が自分のものとしてとらえて、教材を作成しようとする意識が高まっていくのは、編集委員の考えや意見を尊重していくことなんだなあと改めて思うことでした。トップダウンではなくボトムアップでというのは、昔から私が大事にしていたことなのですが、最近の自分は傲慢さが出てきているのでしょう。
 今回の件を通して、プロジェクトを進めるためには参加者が楽しくやっていくこと、参加者の意見を大事にすることを改めて学ぶことでした。まあ、当然のことと言えば当然すぎますが、人はこんな大事なことをよく忘れてしまいます。
 

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by shin-pukupuku | 2017-09-13 10:53 | 教育関係 | Comments(0)

もぐもぐマガジン 9号

□■□ MM小学校教師用ニュースマガジン□2260□
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判決書事例で学ぶ安全教育 第9回 
 ~熱中症への教師対応の学びのために(1)~  
        
                   
1.はじめに

 今月号から2回にわたって熱中症による学校事故への教師対応について学んでいきたいと思います。
 熱中症に関わる裁判の判決書を調査しましたが、小学校での裁判例は見あたりませんでした。小学生が熱中症で倒れたというニュースはときどき耳にしますが、小学校の先生方はきちんと対応しているのでしょうか。判決書がないということは、熱中症の事故で小学校では裁判による紛争がおこっていないということですので、喜ばしいことだと思います。
 しかし、中学校や高校においては、熱中症の事故に関わる裁判の判決書はいくつも見られます。それらは、部活動中の熱中症がほとんどです。
 小学校の教師であっても、これらの判決書から対応を学ぶことはできると思います。小学校の教師は部活動を持つことはありませんが、体育の授業や運動会などに関わっていることを考えますと、むしろほとんどの先生方が学ぶべきことだと思われます。
 第1回目は「高校バスケ部で起こった熱中症」を取り上げます。
 この事件では、高校の部活動監督であった教師Aが、熱中症対策をとらなかったために女子部員Bが練習直後に熱中症によって倒れてしまいます。ところが、適切な処置をとらず、病院に搬送しなかったために、部員Bは健忘の症状が生じてしまいます。そして、解離性健忘のために高校における学習の記憶を失い、学習塾を利用して再度学習し直すことになりました。
 教師Aは、熱中症予防及び対処に関する安全配慮義務違反を問われました。また、本判決は、事故後解離性健忘のため再度学習し直した費用を損害として認めた事例でもあります。
 いったい、学校教師は熱中症予防および事故後にどのような対応をとったらよいのでしょうか。
 大分地方裁判所平成20年3月31日の判決書事例を取り上げます。

2.事件の概要
 事件当日は、気温38度、湿度80パーセントに上っていたが、練習は午前・午後ともにアリーナで行われた。
 午後の練習は午後1時50分から始まり、基礎練習を中心としたメニューが行われていたが、午後3時45分から午後4時13分まで休憩が設けられた。この休憩中、部員らは氷菓子を食べ、中には氷菓子の容器に水を入れて飲む者もいたが、水分の摂り過ぎで教師Aから怒られることを恐れ、氷菓子以外に水分を摂取しない部員も多くいた。教師Aは部員らに対して、水分を摂り過ぎると体力の消耗が早くなるとか、血液が薄くなり貧血になりやすいなどと説明し、多量に汗をかいている部員に対して、水分の摂り過ぎが原因であるとして厳しく叱りつけるようになった。このため、多くの部員は萎縮して、水分補給を控えるようになっていた。
 休憩後、ゲーム形式の練習などが行われ、午後5時25分に全体での練習が終了した。
 部員Bは、練習終了後、他の部員にトイレに行くと告げてコートを離れたが、間もなく、トイレの前で倒れているところを他の部員に発見された また、同じころ、部員のJも体調不良を訴えていた。
 部員Bが倒れたことを聞いた副キャプテンで健康係のGは、そのことをアシスタントコーチのKに伝え、同人が教師Aに連絡し、その指示を仰いだ。この時、教師Aは、サプリメントを砕いてスポーツドリンクに混ぜて飲ませるように指示したが、部員Bは意識が朦朧としており、全く飲むことができない状態であった。また、他の部員は、部員Bに扇風機で風を当て、額に氷のうを当てるなどの処置をしていた。
 教師Aは、部員Bの意識の有無を確認するために、その頬を平手で叩いたところ、部員Bは振り向いたものの、朦朧として話のできる状況ではなかった。そこで、教師Aが部員Bの額に手を当てて体温を確認したところ、高熱や異常な発汗などの症状までは認められなかった。
 こうした部員Bの状態を見た教師Aは、その日の練習を頑張りすぎたための疲労が原因であろうと考え、午後6時30分ころ、保護者に電話し、練習後体調が悪くなったので寮で休養させることを伝え、部員Bを自動車に乗せて寮まで送り、寮で同室のGにその後の介抱を指示した。
 翌日朝、部員Bは、目が覚めても、前日の出来事、現在いる場所・日時、付添の部員に関する記憶がなく、同部員に対して、「ここはどこですか。」と尋ねた。部員Bは、E高校に在校していることも、バスケットボールをしていることも分からず、したがって、同女子寮にいる理由も分からなかった。そこで、同部員が先輩部員に連絡し、同先輩部員が部員Bに、何人かの人の名前を挙げて、この人は知っているかと質問したところ、小学生からの同級生だけは知っていたが、それ以外の人の名前は分からなかった。
 教師Aは同室の部員Gから、部員Bが周囲の状況を理解していない感じであり様子がおかしいとの報告を受けたため、自ら寮に赴き、部員Bの様子を確認し、病院へ連れて行くこととした。病院に連れて行き、診察を依頼したが、その後アシスタントコーチのKが到着したため、自分は学校に戻った。
 病院での診察の際、部員Bは、倒れた時の記憶が抜けていること、片麻痺があること、全身が割れるように痛いことなどを訴えた。また、同時に診察を受けたJが、原告Aには意識があるものの反応に乏しいこと、昨日からの記憶が抜けていることなどを付け加えた。
医師は、記憶の欠落が脱水症によるものか、倒れた際の頭部打撲によるものかが不明であったことから、付添いのKに対して、保護者に連絡した上で専門医を受診することを勧めた。
 ところが、教師Aは、診察に付き添ったKと3年生部員から診断結果を聞いたにもかかわらず、保護者への電話では、病院に連れて行ったが安静にしていれば大丈夫なので寮で静養させる旨を伝えた。そして、部員Bを寮に戻し、すぐに専門医に受診させようとはしなかった。
 また、翌日も、教師Aは、朝寝ている部員Bの頬を叩いて起こし、「生きてるか。」と問いかけて安否を確かめただけであった。その後、部員Bが自ら保護者に電話することで保護者は始めて事態の重大さを知り、専門医のM脳神経外科に受診させることができた。
Bは、本件事故により、心的外傷を原因とする解離性健忘となった。

3.判決の内容

 判決結果は次の通りでした。なお、原告は部員Bと保護者、被告は学校法人とバスケ部監督の教師Aです。

 主文
 1 被告らは、原告に対し、連帯して、360万4932円及びこれに対する平成18年8月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 2 原告のその余の請求並びに保護者の請求をいずれも棄却する。
 3 訴訟費用はこれを5分し、その2を被告らの負担とし、その余を原告らの負担とする。
 4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

4.学校・教師の対応

 判決では、バスケ部監督Aの過失が認定されています。いったいAのどこに問題があったのでしょうか。
 裁判官はその理由を次のように説明します。

「監督Aは、高校の教員であり、女子バスケットボール部の監督であるから、部活の実施により、部員の生命、身体に危険が及ばないように配慮し、部員に何らかの異常を発見した場合には、その容態を確認し、応急処置を執り、必要に応じて医療機関に搬送すべき一般的な注意義務(安全配慮義務)を負っているというべきである。事故当時、既に熱中症の予防策や発生時の対処方法について、財団法人日本体育協会による熱中症ガイドブックも公刊されており、熱中症の危険性とその予防対策の重要性は、体育教育関係者にとっては当然身に付けておくべき必須の知識であったと認められること、バスケットボールは走ることを基本とする運動量の多い球技であり、特に夏季の練習においては体育館内の温度が上昇するため熱中症に対する配慮が必要となること、熱中症ガイドブックによれば、乾球温度が35度以上となる場合には原則として運動を中止すべきとされていることなどを考慮すると、監督Aとしては、本件事故当時、部員が暑さと運動によって熱中症を発症することのないよう、気温が35度以上である間は、基本的には練習を控え、仮に練習を行う場合であっても、その内容を比較的軽微な運動にとどめ、練習中は適宜休憩を設けた上で、部員らに対して十分に水分及び塩分を補給することを指導するとともに、部員らの体調を把握して、熱中症を疑わせる症状がみられた場合には、直ちに涼しい場所で安静にさせて、水分を補給したり体を冷やすなどの応急処置を採り、水分補給ができない場合には医療機関に搬送すべき具体的な注意義務を負っていたというべきである。

 裁判官の判断では、学校教師が熱中症に対してとるべき対応を詳細に説明してくれています。
 

5.何を学ぶべきなのか。
 本判決書で登場しているのが、「財団法人日本体育協会による熱中症ガイドブック」です。まずは、このガイドブックを読み、熱中症とはどのような症状であり、何に気をつけるのかを学ぶべきでしょう。
 そのガイドブックでは熱中症の病型の説明として次のように記されています。

 「(ア) 熱失神:皮膚血管の拡張による循環不全で、脈が速くて弱く、呼吸回数の増加、顔面そう白、血圧低下、一過性の意識喪失がおこる。
  (イ) 熱疲労:脱水や塩分の不足による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられる。
  (ウ) 熱けいれん:大量に汗をかき水だけを補給して血液の塩分濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みやけいれんがおこる。
  (エ) 熱射病:体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態で意識障害(うわごとや、呼んでも答えないなど)がおこり死亡率が高い。」

 バスケ部監督Aは、上記の症状を把握しておく必要がありました。熱中症では意識喪失や意識障害がおこるわけですから。
 
 また、熱中症ガイドブックには、熱中症予防の運動指針として次のように記されています。
 「乾球温度35度以上の場合には、原則として運動を中止すること」
 「乾球温度31度以上の場合には、熱中症の危険が高いので激しい運動や持久走など熱負荷の大きい運動は避け、運動する場合には積極的に休息をとり水分補給を行うこと」

 上記のことをバスケ部監督は知っておくべきでした。35度を超えていたのにもかかわらず、長時間にわたって部活動は行われ、しかも水分補給に対して間違った認識で摂取をできるだけとらないように指導していたわけです。責任を問われたのは言うまでもありません。

 最近の判決(平成28年12月22日大分地方裁判所)では、熱中症で死亡した被害生徒の保護者が、剣道部の顧問に教師個人の賠償を請求した事件において、教師個人の賠償を認める判決が出ています(ただし、現在高裁で係争中)。熱中症での対応で過失があると、教師本人が「重大な過失がある」として個人として賠償支払いを認められるケースも出てきたということを教師は知るべきだと思います。
     
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編集者の心に残った言葉

裁判官の判断では、学校教師が熱中症に対してとるべき対応を詳細に説明してくれています。



小学校で教員をしていた私の場合ですが、対象が年齢的に低いこともあり、少しぐらい大丈夫と思うこともなく、少しのことでも心配になり、すぐに養護教諭や同僚に相談していました。
中学や高校でも、生徒に異常があるときは、とにかく一人で判断せず同僚や養護教諭と共に対応すると、最悪の事態は避けられるのかもと思いました。
年に一回か二回は、教師・保護者・生徒が専門家と共に、判断の方法や事後対応の基本を学び、教師の力量に関わらない安全管理体制がとれるといいのではないでしょうか。

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by shin-pukupuku | 2017-09-12 13:23 | 教育関係 | Comments(0)

 この二日間、仙台のTG大学へ通って地域連携教育の夏季特別講座の研修に参加していました。本学でもこの研修会の参加に広く呼びかけたのですが、だれも希望者がおらず、基礎ゼミの学生にも逃げられて、結局私が代表で参加せざるをえない状況となりました。そのような経緯があり、研修意欲が薄いまま参加することでした。
 二日間の研修を通して、タイトルの内容を具体的に把握することができました。この言葉は京都大学の松下佳代氏が使用している言葉のようですが、5月の会議で提案されていましたので、いったいどのようなことなのかについて質問することでした。なんとなくわかった気持でいましたが、具体的な事例について学んだのは初めてでした。
 地域連携ですので、地域の企業の課題を教材にして学生たちが自分の専門性と関わらせながら課題追及していくというのが授業の流れでした。教員は学生にどのようなアドバイスをし、どのようなコメントをするのかというのが一つのテーマであり、実際に学生の立場で教員同士が考え話し合うことで、教員の資質能力を育成しようとするものでした。
 時間的にはあっという間に終わったので、主体的に集中しながら参加することができました。具体的な教育の手法を学ぶことができましたので、得るものは多かったのですが、どことなくしっくりこないところもあったのも事実でした。それなりに取り組みは面白かったのですが、自分自身の意欲のなさが学ぶべきものを低下させたのでしょう。これを自分の大学で実際に行おうと考えた時に、はたしてできるのか、疑問に思いました。主催者側は、カリキュラム改革が必要ですと述べていましたが、まさしくそれがないと、地域連携のディープ・アクティブラーニングはむずかしいかなと思いました。個人レベルの工夫ではなく、学科単位の取り組みが必要なようです。

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by shin-pukupuku | 2017-09-08 09:53 | 教育関係 | Comments(0)

子の利益のために

 民法820条では「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う」と記されています。民法については、2011年に改正されたことはみなさんご存知だと思います。その内容は、子どもの権利条約を体現したものとなっていて、上記の条文もをそれを示しています。「子の利益」とは、子どもの権利条約における「児童の最善の利益」に該当するものです。
 私は、裁判所関係の仕事の依頼もたまにあるので、上記の条文をかなり身近に感じています。この民法改正が子どもの監護と教育にいかに大きく影響し、離婚後の親権、養育費、面会交流などで基本的な基準になってきています。また、親による虐待についても、その力を発揮しつつあると思います。
 私が現在読んでいる本は榊原富士子・池田清貴『親権と子ども』(岩波新書)ですが、書かれている内容は民法改正で子どもをめぐる状況がどのように変化しつつあるかを描いていると思います。私は上記の仕事の関係で切実感を持って、この本を読み進めています。親権や面会交流をめぐる問題はなかなかその解決はむずかしく、頭を抱える事案ばかりですが、教育に携わってきたものとしては、やはり子どもの幸せがいちばん大切だなと思いながら対応しているところです。家族については、明治以来の民法をひきずってきた日本においては、国民レベルの意識変革はなかなか進んでいきませんが、離婚家庭が増加している中で、家族をめぐる法制は今後さらに変革していく必要があるのだと思います。

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by shin-pukupuku | 2017-09-07 09:38 | 教育関係 | Comments(0)

台東縣の小学校訪問

 台湾訪問では、台東縣の堂源国民小学も訪問しました。校長は不在で、主任(教頭のこと)が案内してくれました。写真で見るように、白塗りのきれいな学校でした。各教室にはクーラーが設置され、またプロジェクターも設置されていました。
 ある教室には子どもたちが集まって勉強をしていました。先生も二人ついていました。聞くところによると、原住民出身の子どもたちを中心に学習支援をしているということでした。また、成績が不振な子どもを呼んで補習をしているということでした。その風景は、日本の学校とほとんど同じでした。
 台湾では9月から新学年度の始まりとなります。そのために、ある教室には新しい教科書が積み上げられていました。その風景は、これも日本と同じでした。
 台湾では小学校の敷地に幼稚園が併設されています。この学校でも隣に建物があって、それが幼稚園でした。学校の正門前にアイスクリーム屋がありましたが、これは、昼休みなどに子どもたちが食べるためのようです。台湾ではアイスクリームを食べることを特に禁止していないようです。
 
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by shin-pukupuku | 2017-08-25 08:54 | 教育関係 | Comments(1)

施設の充実に驚く

 台東大学は近くに付属の体育高等学校を持っています。見学するために訪問しました。この学校は、現在ジャイアンツで活躍している陽岱鋼の出身校のようです。陽は台湾の原住民ということがすぐわかりますが、この学校にはたくさんの原住民出身の生徒たちが在籍しています。夏休みなのに、部活動に一生懸命に取り組んでいる姿が印象的でした。以前は、夏休みは実家に帰していたようですが、帰すと生徒指導上の問題も多発し、学力も運動能力も落ちて帰ってくるということで、夏休みも練習をするようにしたようです。学校には大きな寮もありました。
 施設の充実は、目を見張るものでした。下の写真は50メートルプールの様子ですが、その他、体育館はもちろん、野球場は二つ、スタンド付きの陸上競技場、アーチェリー用の施設、テニスコートなど、日本の体育大学と変らないほどの充実ぶりでした。台湾は教育にお金をかけていることを実感することでした。
 学校内を見て回るだけで、かなり時間がかかりました。広い敷地のある高校でした。とても日本の高校とは思えないほどでした
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by shin-pukupuku | 2017-08-24 09:31 | 教育関係 | Comments(0)

反応がわからず…

 「発達障害と生徒指導」について講演しました。反応が今少しわかりません。最初の入り口から参加者の行政研修ゆえの「やむをえず」という反応を感じました。
 人権教育のクイズ問題を出したり、判決書活用のアクティブ・ラーニングを取り入れたりして、とにかく居眠りだけはさせないという目標でやりました。見事に、居眠りする先生はほとんどいませんでした。
 しかし、終わった後に質問はなく、なんとなく終わったという感じでした。これほど反応が読めないのも私にとっては初めてでした。
 まあ、ともかく終わったので、それで良しとしたいと思います。

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by shin-pukupuku | 2017-07-27 04:50 | 教育関係 | Comments(0)

学校では…

 本日は終業式ですね。小学校・中学校をはじめ、子どもたちも先生達もウキウキする時期です。解放感あふれる楽しい時期だと思います。
 この時期は日射しも強くなって夏を感じさせる日々が続きますが、東北でもこの10年、暑さがきびしくなっているようです。先日のテレビ報道では、10年前の7月の仙台市の平均気温より、5~7度高くなっているとのことでした。これも温暖化の影響だと思います。びっくりしました。
 それでも、自宅でまだクーラーを使用したことはありません。夜は22度ぐらいにまでなるので、むしろ寝るときは寒いぐらいです。鹿児島のあの蒸し暑さは、東北にはありませんね。夏を過ごすのは、やはり東北に決まりという感じです。
 昨日の報道では、宮城県の教室に設置されているクーラーの割合は8%ほどで、全国と比較すると下から三番目ということでした。耐震補修とかに予算がかかるということでしたが、宮城県は基本的にそれほどクーラーはいらないのではないかと思うほどです。しかし、次第に暑さがきびしくなっている状況を考えると、クーラー設置を考えていく必要がありそうです。快適な環境で子どもたちには学習を進めてもらいたいと思います。同様に、先生方の職場環境の改善も必要なことでしょう。授業中に汗をかきながら教えるというのは、どうかなと思います。シャツを何枚も着替えて授業していた頃を思い出します。

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by shin-pukupuku | 2017-07-20 09:53 | 教育関係 | Comments(0)

同じようにはいかぬ

 ある町の教育委員会と連携をとって、中学校版の歴史教材資料集を作成しています。真似ようとしているのは、もちろん、あの県社研の歴史資料集です。昨日は第1回の会議を開きました。
 私がプロジェクトの代表をしていますので、昨日は企画書の提案をしました。15ページほどの簡単な教師用の資料集を提案したのですが、各時代ごとに項目立てて、担当者を割り振り、夏休み中に頑張ってもらおうと思っていました。ところが、その計画に対して拙速すぎるという批判の声が上がりました。
 私としては、各担当者がそれぞれの時代に合った歴史的な内容を自分なりにリサーチして記事にしてもらおうと思っていました。県社研ではそれが可能でした。各時代のそれぞれの内容については、各担当者に任され、記事を書いてきた後に議論を経て、修正したり変更したりした記憶があります。
 よく考えてみると、県社研でそれが可能となったのも、それぞれの担当者は地域の歴史に造詣が深く、担当者の力量に任せておけばなんとかなるという見通しがあったからなのでしょう。
 ところが、昨日の会合では、私の甘い見通しに対しての指摘でした。各担当者は、もう少しリサーチしてから、議論して担当部分を決めたいということでした。私は当初、何を主張しているのかがよくわからず、その指摘が把握できませんでした。詳しく説明してもらって、やっと真意がつかめた次第でした。
 第2回目は9月中旬となりました。当初の予定では来年の3月に完成させたいと思っていましたが、今の感じでは2年後になりそうな予感もしてきました。そのために新たな研究費を探す必要も出てきました。あてはありますが、これを研究として成立させるためには不安な点もあります。事は考えたように順調に進まないようです。

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by shin-pukupuku | 2017-07-19 06:53 | 教育関係 | Comments(0)

 MMマガジン8号が掲載されました。長文だし、判決書の文言を使用しているところもあるので、おそらく小学校の先生方の読者は、読まずにそのままということも多いと思われますが、私はそのうちに本にしたいという一心で毎月頑張って書いています。どこか、出版してくれるところはないのでしょうか。
 ついでに、非常勤先の昨日の授業で、この原稿を紹介しました。ちょうど朝日新聞のスポーツ欄に同じテーマの記事が載っていました。タイムリーだったので、授業で解説することでした。

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□■□ MM小学校教師用ニュースマガジン□2241□
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判決書事例で学ぶ安全教育 第8回 
 ~学校事故への教師対応の学びのために(3)~  
           
1.はじめに

 今月号は学校事故への教師対応についての学びとなる判決書事例の3回目です。
 第1回目は「昼休み中のケガ」に焦点化し、前回の第2回目は、特別教室における授業での事故の事例として、理科実験中の火傷事故を取り上げました。今回はプールでの水泳授業の時に起こった事故を事例として取り上げたいと思います。
 プールでの水泳の授業は、楽しみにしている子どもたちが多いですね。そのために少々興奮気味になって羽目を外してしまいがちになってしまいます。
 この事故は、小学校6年生の児童が水泳の授業中、全体練習終了後の自主的練習中に、プールサイドから逆飛び込みをし、底に頭を打ちつけて重傷を負った事故です。この事故により児童は両下肢完全麻痺、左上肢完全麻痺などの後遺障害が残ってしまいました。
 いったい、水泳授業のどこに問題があったのか、教師ははたして責任を問われたのか、水泳授業で教師はどのような対応をとるべきなのか。
 判決書事例は、松山地方裁判所平成11年8月27日の判決を取り上げます。

2.事件の概要

 この小学校では、職員会において、体育主任であるC教諭が作成した水泳指導実施計画に基づき水泳指導を行うこととなり、市教育委員会作成の「水泳等の事故防止について」、C教諭作成の「水泳(スタート)の指導について」と題する各書面が職員に配付された。
 配布された書面には、水泳の授業に関する指導上の注意事項が記載されており、飛び込みによる頭部の強打等の防止に万全を期することが記載されていた。
 六年生の水泳実技授業は、二組の担任兼体育主任であるC教諭を中心に他の担任教諭四名が児童の指導にあたる五クラス合同による形式をとっていた。水泳実技授業開始にあたって、担任教諭が、各クラスごとに口頭による指導をした後、実技授業が行われ、スタートの練習もなされていた。
 負傷したAは、スイミングクラブに入会し、クロールの判定テストにおいて、正式スタートができると認定され、クラス対抗リレーでもアンカーに起用され、逆飛び込みで入水したこともあり、本件事故時以前にも逆飛び込みを行っており、逆飛び込みによってプールの底に頭部を打ったり鼻を擦ったりした経験はなかった。
 事故当日、水泳の授業が開始され、全体でターンの練習等が行われた後、プールを五つの区域に分けてクラス別の指導が行われることになった。B教諭(当日は水着を着用していなかった。)は、プールサイドから三組の指導を担当することになり、クラスの児童に対し、更にターンの練習を行わせた後、授業の終了間際になって、児童らをプールサイドに上げ、「苦手な泳ぎを練習しなさい。」と指示を出した。その際、特に、スタートの練習を口頭で禁止することはしなかった。六年三組の児童の中には、B教諭の指示を自由に泳いで良いと理解した者もあった。
 三組の児童は、再びプール内に入り、それぞれ泳ぎの練習を始めたが、その状況は、潜ったり、飛び込んだり、プールサイドで休憩したりするなど、統一がとれた状態ではなかった。
 B教諭は、プールサイドから児童らの状況を見ていたが、三組の児童である二人から飛び込みの指導を求められた。そのため、両名に対し、まず、プールサイドから足飛び込みを行わせ、一旦プールサイドに上げて、足や手の動かし方を説明をした後、二回目の飛び込みを行わせ、さらに、三回目の飛び込みを行わせた。
 Aは、プール内で同じ三組の児童であるFと「何をしようか。」などと話をしていたが、プールサイドから飛び込む同級生がいたことから、「飛び込んでいいんかな。」、「見あいこみたいな感じで飛び込みをしようか。」などと話し、Fと交互に飛び込みを行うことにした。そこで、まず、Aがプールサイドから、プール内の児童がいない空間を見つけて逆飛び込みを行い、次いで、Fが同様に飛び込みを行い、プール内で互いに「どうだった。」、「良かったよ。」などと話したが、B教諭から何の注意も受けなかった。さらに、「もう一回飛び込む。」、「じゃあ、飛び込もうか。」などと話し、Aが、一回目とほぼ
同じ位置(水底からの高さ1.28メートル)から逆飛び込みを行ったところ、プールの底に頭部を激突させて本件事故が発生した。
 B教諭は、飛び込みの指導を求めてきた二人の指導に気をとられ、Aらが飛び込みをしていることに気付かなかった。その後、B教諭は、指導を求めてきた二人が三回目の飛び込みを行った直後に、Aが入水したところを目撃したが、Aがそのまま浮かび上がってこなかったことから異変を感じ、プール内の付近にいた児童らに指示してAをプールサイドに引き上げさせた。そして、Aは、B教諭やC教諭らにより一旦保健室に運ばれた後、救急車により病院に運ばれた。
 
3.判決の内容

 判決結果は次の通りでした。なお、原告はAと保護者、被告は小学校設置・管理者である地方公共団体です。

 主文
 一 被告は、原告Aに対し、金五五三四万八二一一円及びこれに対する平成五年七月一六日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
 二 被告は、原告Aの保護者に対し、それぞれ金一三〇万円及びこれに対する平成五年七月一六日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
 三 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
 四 訴訟費用はこれを五分し、その二を被告の負担とし、その余を原告らの負担とする。
 五 この判決は、第一、第二項に限り、仮に執行することができる。
 

4.学校・教師の対応

 判決では、学校教師の過失が認定されています。いったい学校教師のどこに問題があったのでしょうか。
 裁判官はその理由を次のように説明します。

「自主的な練習を行わせる場合、担当教諭には、水泳の授業が直接児童の生命・身体に対する危険を包含していること、特に、小学六年生という危険に対する判断能力の未熟な低年齢の児童を指導していることに鑑み、やや解放的になる児童の心理状況をも考慮し、クラス全体の児童の動静を絶えず確認し、安全確保のために十分な配慮を行うことが要請されていると解される。
 そして、B教諭は、クラスの二人から飛び込みの指導を求められるや、自ら飛び込みの方法を説明しながら両名に飛び込みを行わせているのであるから、自主的な練習時間中に、一部の児童に飛び込みを行わせる以上、自らの指導監督の及ばないところで他の児童が飛び込むことのないよう絶えず確認し、事故の発生を未然に防止すべき注意義務を負っていたというべきである。ところが、B教諭は、プールサイド上において、クラス全体の児童の動静を確認するのに何ら支障がなかったにもかかわらず、二人の指導のみに注意を奪われ、AとF等が飛び込みを行っていることを看過し、これを制止しなかった結果、自らの
指導監督の及ばない状況のままで、事故が発生したのであるから、注意義務違反を免れることはできず、本件事故の発生につき過失があったと認められる。」

 裁判官の判断をみなさんはどのように考えるでしょうか。
 教師は授業において個別指導を日常的に行います。教室においては、個別指導に集中しているときは周囲の状況がおろそかになることもあると思います。しかし、教室ゆえに周囲の騒ぎが大きくなってきたときはすぐに気づき注意指導もできます。ところが、プールでは教室と同じような教師の姿勢では適切ではないということでしょう。プールでの水泳の個別指導では、常に周囲の状況に気を配らないといけないということなのだと思います。
特に自主的な練習時間については、その場を離れることは論外です。やむなく離れるときは、他の教師にかならず管理監督を依頼して安全保持に努めるべきです。個別指導に時間を割くときも周囲の児童らの状況に目配りする必要があります。泳ぐ音で状況把握がむずかしいということも頭に入れながら、時々周囲の状況を目視し動静を確認し、児童らの安全配慮に気をつける必要があるようです。
 それでは、自主的な練習時間にはその危険性ゆえに飛び込みを禁止すべきなのか。そのことについては裁判官は判断をしていません。あくまでも個別指導の際の見ていないところでの飛び込み禁止であり、教育の専門家としての学校・教師に判断を任せています。

5.何を学ぶべきなのか。
 本判決書では、まず第一に、水泳の授業においては、飛び込みについて丁寧な指導を重ね、飛び込む際は見守りを強化し、管理監督をしっかりと行うことが教師に求められることを教えてくれています。水泳の事故において飛び込みは険性が高いことを認識し、学校教師にとって安全保持義務が高度に問われているということを学ぶことができます。特に、自由に泳がせる時は、走ってきて飛び込んだり、危険な飛び込みをしないように注意を喚起することが求められるということです。
 次に、児童達に対しても、水泳の飛び込みで半身不随になった児童が存在することをこの判決書を通して児童生徒に教えることができます。この事例を学んだ児童は、飛び込みについて安全性を考えながら、水泳を楽しむことができるようになることでしょう。
 次回は、学校事故の中でも熱中症に対する教師対応について見ていきたいと思います。

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編集者の心に残った言葉



児童達に対しても、水泳の飛び込みで半身不随になった児童が存在することをこの判決書を通して児童生徒に教えることができます。



とても残念な事故ですが,決して特別な例ではないと思います。
私もたまたま,こういう事故にはなりませんでしたが,水泳指導中には,ひやっとした一瞬を何度も経験しています。
水泳はとても楽しい教材ですが,命の危険と隣り合わであることを忘れず,安全を何より優先して指導を行いたいものです。
職員研修で,上記の原稿を読み合わせることは,とても有効だと思います。
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by shin-pukupuku | 2017-07-13 04:23 | 教育関係 | Comments(0)