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歴史教育・社会科教育の動向

 先日、『歴史教育・社会科教育年報』(三省堂)が送られてきました。わたしもその本の中に「歴史教育・社会科教育の動向」という論文を書いています。1991年から毎年発行されてきたシリーズ本ですが、著名な歴史教育・社会科教育の研究者が、毎年、この論考をまとめてきました。このシリーズ本は、本年度で最後になるようですが、その最後に原稿依頼を受けて、拙稿を掲載していただいたのはうれしいかぎりです。
 しかし、論考をまとめるのはかなり苦労しました。というのも、この一年間に発表された社会科教育関係の実践をすべて目を通し、それをまとめるというのは、思った以上に時間がかかりました。
 私が取り上げた実践は、当然、独断と偏見と言うことになります。できるだけ、多くの実践を意味づけして紹介しようと考えました。同時に、知り合いの実践も、ここぞとばかりに紹介しました。あまのじゃく氏の実践はもちろん、S尾さん、佐賀のT中さん、研究仲間のO田さん、そして自分の論文も紹介しました。ソフトに書いたつもりです。
 ぜひ、私の論考に目を通していただければうれしいかぎりです。今年は、仙台で行われるR教育者協議会の全国大会に顔を出してみようと思っています。
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by shin-pukupuku | 2014-12-28 07:08 | | Comments(3)

ゴーン・ガール

 先日、ゴーン・ガールを見ました。ストーリーとしては、予測不能な展開で、おもしろいと思いました。展開が読めないというのは、見ている人にとっては、とても好奇心を高めてくれると思います。そのために、時間を感じさせない映画になっていたと思います。
 同時に、この映画はエンターテインメントだけでなく、きちんと伝えるものがあったのではないかとも思っています。それは、最初と最後に流れるナレーションにあると思いました。人間の内心にどのような考えが隠されているのか、だれも知ることができないわけです。そのような視点も映画全体に流れているような気がしました。楽しむことができた時間でした。
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by shin-pukupuku | 2014-12-24 13:05 | 映画 | Comments(0)

だれもいない学食

 本日、研究室は不在だらけです。本日まで授業日だったのですが、授業のない先生は、すでに冬休みに突入ということなんでしょう。
 そのためこの日の食堂は、まったく人がおらず(授業中のために学生もいなかった)、1人で黙々とランチを食べる私でした。いつもは、何人かの先生に声をかけて、いっしょに食べるのですが、その先生方もお休みのようでした。図書館に向かうと、この日で閉館ということのようで、手当たり次第に本を借りて研究室に持ってきました。
 明日から大学は冬休みなのですが、研究室の暖房まで消されてしまう?のは、つらいものがあります。早速、本日夕方にはストーブでも買いに行って、研究室に置こうかなと思っています。この冬休みは、研究室で研究を楽しみたいと思います。
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by shin-pukupuku | 2014-12-24 12:54 | 雑感 | Comments(0)

個人の語りがひらく歴史

 昨日はずっと部屋で、槇原茂編『個人の語りがひらく歴史』ミネルヴァ書房を読んでいました。副題は、「ナラティブ/エゴ・ドキュメント/シティズンシップ」ですが、まさしく、この副題が、この本のキーワードでした。編者はこの本の目的を「本書は、1人1人のミクロな歴史に基点を据えながら、それらをシティズンシップの観点から読み直し、国境を越えて「共有される歴史」を追究するものである」としています。つまり、これまでのマクロ的でグローバルな歴史だけではなく、エゴ・ドキュメント(自分史)のようなミクロな視点で歴史を分析していくのです。

 対象となるのは、20世紀前半に時代をしぼり、ユダヤ人家族をもったアーリア人作家ヨッヘン・クレッパー、トロッキー派ユダヤ人の自伝的回想録、ローズシュナイダーマンの市民意識と個人の語り、20世紀前半のメキシコにおける教師の記録、ドッカ-組合指導者ベン・ティレットの経験と語り、世紀転換期フランスにおける聖職者の市民意識と自分史、ブルボネの農民、ジュール・ルージュロンと共同性で構成されていました。
 
 どの章もとても面白くて、興味を持って読み進めることが出来ました。それは、マクロの歴史とミクロの歴史が見事に調和されていて、歴史の実像は遙か遠い世界にあるのではなく、身近な個人にあるのであるということを感じさせているからだと思いました。世界史の研究者としては、新しいアプローチによる歴史分析のようですが、私はこのように、人間を中心に据えた歴史分析は非常に面白いと思いますし、同時に単なる個人で埋没しているのではなく、マクロの歴史とシティズンシップでつなげようとしたところが、また工夫しているところだと思いました。

 お薦めの歴史の本だと思います。
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by shin-pukupuku | 2014-12-22 14:37 | | Comments(0)

光のページェント

 昨日、仙台市で行われている光のページェントを見に行きました。学部長と中国人留学生二人、それに退職した先生の5人で中国料理を食べ、光のページェントを見ました。とってもきれいでした。感動しました。神戸の震災プロムナードもすごくきれいで、神秘的でしたが、仙台は単色系にもかかわらず、より一層、きれいだったと思います。外気はとても寒かったですが、満足できる2時間でした。

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by shin-pukupuku | 2014-12-20 10:35 | 雑感 | Comments(0)

あまのじゃく氏執筆の論考を読みました。

 あまのじゃく氏が共同執筆した著書 林博史編『地域のなかの軍隊6 九州・沖縄 大陸・南方膨張の拠点』(吉川弘文館)を手にしました。待望の著書です。
 まず、シリーズ本「地域のなかの軍隊」において、特攻隊について論考を書いたのがすごいと思います。しかも、歴史学を専攻する者なら、知らない者はいない『吉川弘文館』からの出版というのもすごい。これは、鹿児島の近現代史研究にあまのじゃく氏ありということを、日本中に知らしめた著書だと思います。このことは、あまのじゃく氏のブログに、最近亡くなった組合の巨匠が、戦後の教育について依頼して断った記事がありましたが、その巨匠は、あまのじゃく氏の力を見抜いていたということだと思います。いまごろ、黄泉の地で喜んでいることでしょう。
 早速、中身を読みましたが、とても分かりやすい文章だと思いました。あっという間に、読みおえてしまうほど、興味をひく内容だったと思います。
 インタビューによる現存者への聞きとりを研究方法として、特攻隊の内実に迫ろうとした論考でした。それは、特攻隊の方だけでなく、特攻隊の世話をした女学生、万世の中国・朝鮮人を覚えている当時の小学生だった方などにも、聞き取り調査をして、重層的に知覧と万世の特攻隊基地建設や関連の歴史的事実に迫ったものでした。
 ぜひ、手にして読んでみて下さい。知覧や万世の特攻隊の当時の真相を理解できると思います。万世基地関連のフィールドワークなどもしてもらいたいなあと私は個人的に思うことでした。特に立ち退きを余儀なくされた集落、国民学校などについて、現在の状況はどうなっているのか、どのあたりにあったのかなど、興味をひかれます。
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by shin-pukupuku | 2014-12-17 16:59 | | Comments(1)

 朝、ゴミ出しに行ったときは何もなかったのですが、9時過ぎには写真のように石巻に雪が積もりました。驚きました。この時期に石巻に雪が積もるのは珍しいのだそうです。私は、この日のために準備していた雨靴をはいて出勤しました。私は驚いていたのですが、他の人はいつものように過ごしていたのが印象的でした。ああ、車を動かすのも怖いなあ。
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by shin-pukupuku | 2014-12-16 17:02 | 雑感 | Comments(0)

アイスバーン

 本日は登米市まで出張でした。
 車で9時頃出発しましたが、北上川沿いの道を走ったのが間違いでした。車の室内温度計ではマイナス1度。外は晴れているのですが、気温が上がらず、かなり寒い状態のままなのが、この石巻地区のようです。
 日本海側はどか雪のようですが、こちらは朝方、外を見ると少しだけ降った感じでした。しかし、その雪が、登米までの道ではアイスバーンになっている感じでした。冬用のタイヤでしたが、「すべらないように」と祈りながら、車を運転しました。対向車には、復興のためのトラックがどんどんやってきます。こんなところで滑ったら大変なことになるなあと思いながらでした。公用車を予約していたのですが、冬用のタイヤをつけていないということを聞いて、こわいと思って借りませんでした。それが大正解でした。もし、公用車で向かっていたら、おそらく事故を起こしていたのではないかとゾッとします。訪問先の先生が言うには、私の目のまで高校生がバイクで滑って大変だったんですよとのことでした。
 アイスバーンなんて経験もないので、本当に大変です。それと朝はフロントガラスにスプレーを吹きかけないと運転できないというのが、毎日の暮らしです。ニットの帽子とマフラー、そして手袋は必需品です。先日、私も慌てて購入することでした。昨日は選挙するために近くの中学校へ向かいましたが、午後4時前だったのに0度ぐらいでした。冷気が素肌に響きます。これからますます寒くなりますが、ますます心配です。
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by shin-pukupuku | 2014-12-15 19:32 | 雑感 | Comments(0)

『地方消滅の罠』を読みました。

 山下祐介『地方消滅の罠-「増田レポート」と人口減少社会の正体』(ちくま新書)を読みました。先日、増田レポートの本を読んで、人口減少社会の衝撃について、このブログで紹介しましたが、この本は、その増田レポートの問題点について取り上げ反論するだけでなく、共生と自立、自治の観点から、経済発展一辺倒ではなく、持続する制度を生み出すために、共生の原理が必要であることを述べます。そして,増田レポートは「選択と集中」という観点から地方切り捨ての論理であるとその思惑を見抜き、私たちに教えてくれます。
 私は、この本を読んで、自分自身が単純に増田レポートの論理にのってしまったことを、恥ずかしく思いました。それは、増田レポートを読んで、限界集落とかやはり消滅しても仕方がないかなと考えてしまったからです。
 人口減少社会の衝撃はたしかにありますが、わたしたちは、そのことで地方に住む人たちを切り捨てるのではなく、日本のどこに住んでも、生存権はあるわけですから、国民すべての生活を保障する社会に私たちが創り上げていかなければいけないわけです。単純な経済優先で財政的な視点から、この人口減少社会について考察してはいけないわけです。
 
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by shin-pukupuku | 2014-12-14 19:24 | | Comments(0)

『働くことを問いなおす』

 山崎憲『「働くこと」を問いなおす』(岩波新書)を読んでいます。その中で、驚いたことがあります。1980年代の日本企業の躍進は、アメリカの労働システムに影響を与え、その影響を受けた新しい形の労働システムが、逆に日本にグローバル化という名のものに取り入れられ、現在の日本社会における労働環境の悪化を生み出しているということです。若者の非正規雇用の拡大や労働組合の弱体化などは、実は、自動車関連企業がアメリカを席巻したときに、アメリカ型の労働のスタイルを変え、一部の将来有望な中堅正社員のみを優遇していくことにつながった。つまり、現在の格差社会の原型は、日本型の労働環境が生み出したというわけです。
 この指摘には驚きました。グローバル化の問題は、日本社会にさまざまな問題を引き起こし、格差社会を生んだと思っていましたが、その根っこのところに、日本の労働環境があったなんて、びっくりです。日本の会社ごとの労働組合も最近は経営者といっしょに経営利益をいかにあげていくかというところに目標がうつり、戦後から続いてきた平和や福祉、民主主義などの実現を目指した社会の変革というところは、すでに消えてしまっていると思われます。著者が何度も述べているように、「何のために働くのか」という根源的な問いは、つねに必要な視点だと思いました。
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by shin-pukupuku | 2014-12-11 18:36 | Comments(0)