泣きました

 「いのちを語りつぐ会」に参加しました。名取市で行われたので、遠いなあと少し躊躇しましたが、参加した甲斐がありました。
 プログラムは「いのちのステージ~音楽、映像、語りで伝える東日本大震災」、「あの日を語る、未来を語る」(閖上中学校遺族会)、(佐藤俊郎と大川小卒業性)、「おわりのことば」という流れでした。大震災で遺族となった方が、いのちの思いを語り継ぐという内容でした。
 聞いていて、涙が流れました。まわりの方々もそうでした。語り部として立ち上がった遺族が、前へ進む行為としていのちを語ろうとするその思いと決意に心を打たれました。
 大川小において奇跡的に助かった卒業生は、すでに高校生でした。彼は前を向いて伝えることの大切さを語りました。そして、大川小学校の被災校舎を残してほしいと語りました。彼の中では、被災したことよりも、あの校舎を見ながら、楽しかった被災前の状況を思い出すのだそうです。亡くなった友達のためにも、その友達のいのちの重みという意味でも、語り継いでいきたいと述べました。
 あの大震災から4年と8ヶ月。家族を失った遺族の中には、悲しみを心に持ちながらも前を向いて歩き出しています。この会に参加して、前へ進もうとする方々の気持ちがとても伝わりました。やはり被災して亡くなった方々のことを語り継いでいく時間がきたのだと思います。私は教育において、この語り継ぐということの営みに、なんらかの協力をしていきたいと思っています。
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by shin-pukupuku | 2015-11-30 09:36 | 教育関係 | Comments(0)

 岩波講座現代1の大澤論文に記されていた「アクトオブキリング」をレンタルしてきて見ています。内容は、インドネシアで1960年代に行われた200万人におよぶ虐殺を題材にしたものです。共産主義者という名目で、華僑を中心にして民兵によって殺されたのです。当時、インドネシアでは共産党は非合法でなかったために、民兵を利用して殺害したわけです。この映画は、その殺害した当事者が、映画をつくるという名目の下で、当時を振り返り、演技するわけです。監督は、その映画作りを通して、虐殺に対する贖罪の意識を喚起しようと考えたようですが、その意図はほとんど成功していません。殺害した出演者は、殺し方や強姦の仕方まで説明するのです。
 大澤はこの映画を通して、私的空間と公的空間の関係性を論じています。詳細については、論文をご覧になって下さい。
 私は、まず、このような虐殺の事実があったことをほとんど知りませんでした。そのような事実に衝撃を受けました。しかもこの映画では、叔父を虐殺された被害者が、元殺害者に対して、機嫌をとるような態度で笑いながらその時の状況や事実を語るのです。彼の怒りや悲しみはそこでは隠されていました。しかし、その事実は彼のその後の人生に大きく陰を落とすにもかかわらず…です。
 虐殺をした民兵たちは、その罪を問われることなく、今のインドネシアの社会で有力者になっているものもいます。
 この映画は、当時の状況を振り返り映画をつくるという単調なドキュメントですが、その裏には人間とは何かを視聴者に問いかけるものに仕上がっていると思います。
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by shin-pukupuku | 2015-11-30 09:20 | 映画 | Comments(0)

初雪

 昨夕、石巻では初雪が降りました。みぞれ交じりで、すぐに雨になりましたが、冷たい冬がもうそこです。現在(9時半)も、2度。外はすっかり冬の景色になってしまいました。
 先週、タイヤ交換を行っていたのでほっと一安心でしたが、肝心の灯油を購入していませんでした。東北で一冬を越すというのは、それなりの準備が必要です。これからの寒い冬を考えると、鹿児島の小春日和が続く冬が恋しくなります。
 続けてきたジョギングも今朝は冷たい雨のために中止にしました。その代わりに、部屋の中で30分走りました。冬場はこれしかないようです。しかし、下の階の人がうるさい思いをしていないか、それだけが心配です。
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by shin-pukupuku | 2015-11-26 09:26 | 雑感 | Comments(3)

岩波講座現代第1巻

 タイトルの本にチャレンジしています。テーマは『現代の現代性ー何が終わり、何が始まったか」というものです。編集委員は、大澤真幸、佐藤卓己、杉田敦、中島秀人、諸富徹です。各分野のスペシャリストが集まったという感じでしょうか。この本では、上記のメンバーがそれぞれ、哲学、科学史、経済、政治、歴史のアプローチから現代を捉えています。これらの委員の名前は、朝日新聞でもよく目にします。
 今から50年ほど前に、岩波講座現代シリーズは発売されたようです。半世紀経っての今回のシリーズ本です。まさしく、現代と今後につながる未来を読み解く参考になりそうです。このシリーズは第9巻まで発売される予定ですが、院生を持っていたらおそらくテキストにしたと思います。いつも積ん読の本になってしまうのが、岩波シリーズでしたが、今回はすべてを読破したいと意気込んでいます。昨日、第2回配本「歴史のゆらぎと再編」が送ってきました。まだ、第1巻の半分も読んでいませんが、果敢にチャレンジです。しかし、読み終わったという満足だけで、やがて頭から消えていくので、困ったものです…。
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by shin-pukupuku | 2015-11-24 10:30 | | Comments(2)

 タイトルの映画を見ました。最後のところで、後ろの女性の泣く声が聞こえました。なぜ泣くのだろうーと私は考えていました。なぜなら、私には悲しい心情がよくわからなかったからです。
 おそらく、心に傷を負った人には、心に響く映画だったのかもしれません。この映画は、メキシコからカナダまで西海岸を1600kmにわたって歩いて北上していく話しです。若い女性が、一人で亡き母とのつらい思い出、そして、離婚や麻薬中毒、享楽的な生活などを精算するために、自分自身を見つめ直すための旅でした。日本で言うと、四国のお遍路参りなのかもしれません。
 後ろの女性にとっては共感するところがあったのでしょう。おそらく、この映画を通して自分自身の過去を重ね合わせていたのでしょう。母との思い出をその女性も背負っているのかもしれません。
 最後のエンディングのところで実際の原作者の写真が出てきました。この話は、事実に基づくものだったのでしょう。映画のシーンとまったく同じ風景がありました。人は過去のつらい思い出をひきずりながら生きていること、そして日常的な生活の中に実は幸せが含まれていることを、母との思い出を通して私たちに語りかけているようでした。
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by shin-pukupuku | 2015-11-23 09:01 | 映画 | Comments(0)

第三のコース

 私のジョギングは相変わらず続いています。我ながらよく続いているなあと思います。どことなく一日の生活の一部になってきているようです。
 昨日は、ついに60分コースを開拓しました。これまでは、30分、45分のコースのみだったのですが、5ヶ月目に突入して、日曜日だしこれまで以上の距離を走ってみようと思い、チャレンジしました。走っている最中は、ああ、やっぱり無理かなあと思いながら走っていたのですが、気がついてみると、調子が出てきてついにこれまでの記録を更新して、60分間完走しました。距離的には9.5kmぐらいでしょうか。終わった後は、さすがにひざと腰がガクガクでした。
 しかし、ジョギングのおかげで、夏よりも体重は4kg減少し、体脂肪率も標準に近いところまできました。やはり継続は力なりでしょうか。体の調子はかなり良い状況が続いていますね。
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by shin-pukupuku | 2015-11-23 08:49 | 雑感 | Comments(0)

岸辺の旅を見て

主演は深津絵里と浅野忠信。監督は黒沢清。二人は夫婦で、夫は3年前に失踪して行方不明という設定でした。3年ぶりに姿を見せますが、それは自分は自殺してすでにあの世のものであることを伝えます。そして、夫が生前にお世話になったところに挨拶に行き、別れを告げ、最後は妻に謝罪するためにやってきたといって姿を消すというストーリーです。
日本映画には、黄泉の国からよみがえって、姿を見せるというものが多いような気がします。亡くなった人のことを私たちは胸の中に刻みながら毎日の生活を生きていますが、その亡くなった人にもう一度会いたいという気持ちは多くの人たちも持っていると思います。だからこそ、この作品のような場面設定は、映画という世界が見る人を癒してくれるのだと思います。
人の心の痛みを映画という手段でやわらかく包み込もうとした作品のような気がしました。3.11から4年半が過ぎました。心の痛みを感じながら日々生きている人はたくさんいることでしょう。
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by shin-pukupuku | 2015-11-22 16:01 | 映画 | Comments(0)

先日の授業では、学生をバスに乗せて大川小学校被災校舎まで行きました。佐藤敏郎先生を呼んで、バスの中から大川小学校の津波被災の話をしてもらいました。佐藤先生は、このブログでも紹介しましたが、自分の小6の娘をこの大川小学校で亡くした遺族であり、中学校の先生でした。今年の4月に教員をやめ、今はNPOを中心にして「いのちの語り部」として活躍している方です。私もお会いして話ができることを楽しみにしていました。
先生は、いかにも「中学校の先生」という感じでした。被災する前は「歌って中学生と交流し、学級づくりに力を入れる部活動教師」というかんじだったそうです。
佐藤先生にしてみると、自分の亡くなった娘のことを語るわけですので、つらいことだったと思います。しかし、それ以上に、いのちの大切さを語ることに生きる意味を感じているようでした。
次第に学生たちは先生の話に引き込まれていきました。やはり、目の前に現場を見て、実際にその場に立ち、被災した遺族から話を聞くというのは、心に迫ってくるものがあります。学生の目は真剣でした。先生は、一方的に学校・教師の責任を非難するのではなく、あくまでも、目の前の子供たちのいのちを大切にする教師になってほしいというメッセージを伝えてくれました。
話が終わって、先生に被災校舎として保存か取り壊しかの意見があるが・・と質問すると、この校舎がなくなったら、思い出はすべてなくなってしまうということを語ってくれました。「全国の先生方にこの地に来てもらって、防災教育の大切さを身をもって学ぶ地にしてもらいたいですよね。」と話をすると、私もそう願っていますということでした。
大学に戻り、学生に感想文を書いてもらいました。その内容は、どの学生もすばらしいものでした。書くスペースがなくなって、ペーパーの裏までぎっしり書いている学生もいました。どの感想文にも、将来の自分はいのちを大切にする教師になりたいと書いていました。おそらく、学生たちは、私の授業では、この授業をずっと忘れないことでしょう。黒板の前で私の下手な授業を受けるよりも、目の前の事実の重みの学びは、知を磨くのだと思います。来年以降も、この授業を続けていくことにしました。
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by shin-pukupuku | 2015-11-22 15:46 | 教育関係 | Comments(2)

うれしいニュース

 私の娘が念願の大学院に合格しました。3回目にして、なんとか合格です。昨年落ちたときはかなりのショックだったようで、もう、受験するのをやめようと思ったようですが、半年ほど経ってから、やはり再チャレンジしようと思ったようで、時間不足だったようですが、合格を手にすることができました。本人は、2次試験が思ったようにできなかったようで、なかばあきらめていたようですが、わが家にとっては本当にうれしいニュースとなりました。ちなみにこの大学院は倍率が5倍ほどあるところで、難関のところです。
 合格のメールを見たときは、さすがに娘の苦労を考えるとこちらも涙が出そうになりました。すぐにお祝いの電話をすることでした。
 夢に向かって何度でもチャレンジするということを、私の後ろ姿を見て、娘も感じてくれていたのかもしれません。私は、「審査する人はさすがに3回目であることをわかると心を動かされる。いくらコネの部分が影響する分野だとしても、味方してくれる人は出てくるはずだ」と思っていましたので、今度はチャンスかなと心の中では信じていました。やはり、拾う神はいるのだと思います。
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by shin-pukupuku | 2015-11-20 09:13 | 雑感 | Comments(0)

サルトルが面白い

 NHKEテレで放映されている「100分de名著」。今は、サルトルの実存主義について放映されています。先日、何気なく見ていたら、なかなか面白く、興味を惹かれましたので、ついでに本屋でテキストを買ってきてサルトルの「実存主義とは何か」について勉強しています。
 第1話は、「実存は本質に先立つ」という有名な哲学的考察を、サルトルの著書『嘔吐』を通して解説者は説明していて、なるほどと思うことでした。
 昨夜は第3話が放映されていたようですが、録画しています。テキストを読みながら、ボーヴォワールと恋人同士だったサルトルの哲学を学びたいと思います。「行動する知識人」として社会の出来事にコメントしてきたサルトル、その哲学を学ぶことは、知的刺激に満ちています。
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by shin-pukupuku | 2015-11-19 09:27 | | Comments(0)