小保方さんの研究不正は社会的に話題になりました。「STAP細胞はあります!」という記者会見の言葉が今でも思い起こされます。
 この書は、その事件だけでなく、世界における重大な研究不正の21事例を取り上げ、その研究不正がねつ造や改ざん、盗用などによって引き起こされたことを具体的に記しています。さらに不適切な研究行為とはどのようなものなのか、なぜ不正は起こってしまうのか、研究不正を監視するためにはどのようなシステムがあるのか、研究不正をなくすためにはどうすればよいのかなどについて、研究者としての長年のキャリアをもとにして、興味深い解説を行っています。
 わたしにとってもとても参考になる内容でした。研究不正をすることが、自分自身の首をしめることが良く分かりました。公務員が酒気帯び運転で一発で懲戒を受けるのと同じように、研究不正についてもこれぐらいという安易な感覚でやってはいけないということです。
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by shin-pukupuku | 2016-05-31 08:49 | | Comments(0)

『殿、利息でござる!』

 久しぶりに映画を見ました。宮城県で先行ロードショーしている『殿、利息でござる!』という作品です。出演者は、阿部サダヲや瑛太、妻夫木聡、竹内結子など、豪華なメンバーです。舞台は今から250年ほど前の仙台藩吉岡宿というところ。現在の宮城県大和町なのだそうです。そのために先行
ロードショーとなっています。
 場内では私の前一列は高齢者の集団でした。あたりを見渡すと、視聴している年齢層はかなり高いようでした。そしてそれらの高齢者は口々にこの映画に満足しているようでした。
 原作は磯田道史『無私の日本人』にある「穀田屋十三郎」という作品のようです。磯田は当時の記録から、この事実を著書に記したようですので、史実にもとづく作品でした。
 作品そのものについては飽きずに見ることができました。最後は感動的な場面もいくつかありました。そんな中で私の心に響いたのは、後世に生きる子孫のために尽力努力しようとした点です。目先の利益ではなく、また自分の名誉や社会的名声のためでもなく、ひたすら未来に生きる後世の人々のために殿様に貸すお金を集めようとしたのです。
 これは、ある意味現在の日本人に対する揶揄かもしれません。1000兆円以上にのぼる借金を重ねてしまった現在の日本人に対して、現在の日本社会の経済的発展にのみ目がくらんで、将来にツケをまわしていないかという問いかけでもあったような印象を持ちました。
 週末のゆるりとした時間に、この映画は元気を生み出してくれるものになりました。
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by shin-pukupuku | 2016-05-30 08:50 | 映画 | Comments(0)

 齋藤孝『考え方の教室』(岩波新書)を読みました。今、基礎ゼミで研究の仕方を教えています。8名の1年生を相手にして、本や論文の読み方、レポートの書き方、本の借り方、論文の入手方法やメールの仕方などをメニューとして教えています。その授業に参考になる方法がたくさん記されていました。齋藤は、自分が大学で行っている授業をイメージしながらこの本を書いたようですが、まさしくその意図が私には伝わりました。たとえば、考え方のファーストステップとして「企画」を考えさせています。そして、自分なりに順番をつけて考察させ、その内容と順番の理由をつけて発表させるのです。いわゆるランク付けという手法ですが、私もよく利用しています。順番をつけるという手法は、なぜその順番にするのか、理由を考えることになるからです。そのことが、企画内容をさらに問い返していくことにもつながっていきます。
 齋藤のさまざまなアイデアを参考にしながら、基礎ゼミでのプレゼンテーションの方法などで利用していきたいと思いました。
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by shin-pukupuku | 2016-05-29 11:01 | | Comments(0)

アメリカ大統領広島訪問

 アメリカ大統領オバマ氏が被爆地広島を訪問しました。そして、被爆者と会い、言葉を交わし、これからの社会を核兵器のない世界にしていくことを決意しました。歴史的な一日となりました。被爆者の報道される姿をみて、これまで70年間の悲しみや苦しみを想像して、涙がこぼれそうになりました。
 しかし、罪のない一般市民に対する謝罪の言葉が盛り込まれるべきだったと私は想います。先日の朝日新聞オピニオンでは塩野七生が、謝罪を求めない日本国民のすばらしさを世界にアピールするべきだと述べていました。私は、この方には人間の悲しみや苦しみに寄り添う優しさが欠けているなあと思いました。自分がもしその立場であったらという当事者意識に欠け、想像力に欠けている方なのでしょう。アメリカが原爆投下し、多数の無辜の市民を殺害したという事実は、猛省すべきことでしょう。それが前提になるのだと私は思いました。しかし、マスコミの論調は謝罪を求めてはいけないというスタンスを感じることでした。
 オバマ大統領が広島を訪問したことは評価されうるべきことでしょう。そして、これが出発点だということもその通りだと思います。教育においても唯一の被爆国としての日本の歴史はきちんと次の世代に伝えていかなければならないことです。そしてそこでは一人の人間の悲しみ苦しみの歴史として子どもたちに語っていかなければなりません。
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by shin-pukupuku | 2016-05-28 08:57 | 雑感 | Comments(0)

爆音に驚く

 昨日は隣の自治体である東松島市の保育所を実習巡回しました。保育所に着くと、上空から航空機の爆音がします。しばらく様子を見ていましたが、自衛隊の戦闘機の爆音でした。東松島市には、ブルーインパルスの航空自衛隊基地があります。ときどき練習しているところを石巻でも見るのですが、近くで行われる練習では、とてつもなく大きな爆音でした。それが何度か行われて、私もびっくりしてしまいました。
 所長さんにそのことを伺うと、「今日は特にひどい。風や雲の影響かもしれない。」とのことでした。子どもたちも「すごい音だね。」と口々に言って。驚いていたそうです。
 この町での数機の練習でこれだけの爆音です。沖縄のことを想像してしまいます。25年ほど前に、沖縄平和旅行で沖縄の基地についてさまざまなことを学んだ経験があります。たしかその時、B52が間近で上空を飛んだことを想い出しました。耳をつんざく爆音は、今でも忘れられません。頭の中が引きちぎられそうになりました。
 沖縄は25年過ぎてもその状況に変化はありません。そのような中で基地とともに生活している沖縄の人たちの苦労を感じます。この日は、20歳の女性が米軍軍属によって乱暴されて殺されるという痛ましい事件の報道と保育所上空の自衛隊戦闘機を見て、沖縄の基地問題について再び思いを馳せることでした。
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by shin-pukupuku | 2016-05-27 09:15 | 雑感 | Comments(0)

保育園で。

 昨日は保育所実習の巡回である保育所を訪問しました。すごく広い園庭で、子どもたちはのびのびと生活しているようでした。園舎も広く、木のぬくもりがする大きな保育園でした。子どもの数も200人と聞いてびっくり。こんなところで生活した子どもたちは、心も体もたくましく育つのではないかなと思いながら、園長に挨拶することでした。
 しかし、実習そのものについてはいろいろとお叱りを受けることがあり、私もとまどってしまいました。学生の表情を見ると、顔がひきつっているような感じでした。
 実習というのは、学生にとっては社会勉強の最前線に立つことでもありますので、緊張感を生み出してしまうのでしょう。自信を失い、やるべきことができないという状況でしたので、励ましと注意指導とサポート体制を行うことを約束して、園を後にしました。
 実習もあと3日。その学生がなんとか無事にやりとげることを私はフォローアップし、応援するだけです。
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by shin-pukupuku | 2016-05-26 14:36 | 教育関係 | Comments(0)

いろいろと…

 昨日は、今までの自分のブログを眺めていました。2006年と2007年のブログでしたが、10年前の自分の心境を思い出したかったのです。
 2006年のゴールデンウィークはサッカーの部活動で毎日忙しい日々を送っていたことがわかりました。ついこの前だったような気がしますが、自分自身楽しんでいるようなブログの内容ですが、実はきつくてつらい部分が大きかったです。無理して日常の生活に満足させていたのでしょう。本音のところは、本を読んだり映画を見たりしたかったのです。今から考えると、そのころから研究することは好きだったのだと思います。たしかに、ブログでは読んだ本のことや映画のことを書いていますが、時間もないのによく時間をみつけていたなあという印象でした。そういえば、時間をみつけては何かをしていたのでしょう。子どももまだ小学生と中学生で、楽しい触れあいの時間もありました。
 10年後の自分を当時、想像できませんでした。当時、滋賀の学会で司会者から自分の発表についてひどく批判され、それ以来、研究からは遠ざかろうとしていたのです。その後は、サッカー指導に力を入れようと思っていました。それが、ブログにも現れている印象を持ちました。
 人生はわからないものです。次の10年後、どうなっているのでしょうか。それは自分自身の努力や思いに関わっているのはたしかなようです。
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by shin-pukupuku | 2016-05-25 05:29 | 雑感 | Comments(0)

教研集会での講演

 先日、H支部の取組教研集会の学習会で1時間ほど、お話をしてきました.タイトルは「教え子を二度と戦場に送らないために」というものです。内容としては、大川小学校事件のことを中心とした防災減災教育の大切さ、静岡県で起こった新採教員自殺に対する公務認定外訴訟をもとにした学校の多忙化と同僚性の大切さ、そして、特別な教科道徳の危険性と可能性について語りました。
 予定していた話の半分しか説明できませんでした。最近は90分に慣れてきているのでしょう、60分となるとかなり短い印象を持つようになってきました。
 自分にとっては、教研集会で講演ができるということ自体がとても光栄です。そのチャンスを作ってくれたY先生に感謝。そして、支部のK書記長に感謝することでした。
 講演そのものについては、自分なりにはそれなりにできたのではないかと思いましたが、こればかりは聴いている人たちそれぞれで受け止め方は違いますので、良かったのか悪かったのか、自分ではわかりません。ただ、Y先生がとても喜んでくれたので、私もうれしいでした。Y先生は来年3月で退職です。そういう意味でも、Y氏のこれまでのご恩に報いることができたような気がしました。
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by shin-pukupuku | 2016-05-24 04:51 | 教育関係 | Comments(0)

 本日は、S中学校で中学生向け人権学習の講師と教員研修の講師を務めました。1ヶ月以上前から準備してきましたので、それなりに準備は終わっていたはずですが、やはりその場になると話す内容や順番も変わってきて、会場でスライドを追加したり、変更したりすることでした。
 中学生向けも教員研修もそれなりに参加者はこちらに顔を向けてくれ、受講後の質問もそれなりにあったので、全般的には良かったところもあったと思いますが、はたして満足できるものであったのかと考えると、不安な部分もあります。
 まあ、でもなんとか終わりましたので、ほっと一安心です。このような機会を準備していただいた20年来の仲間であるS先生に感謝でした。
 それから、その中学校の教育長は、私の高校時代の恩師であることがわかり、びっくりでした。早速挨拶に行き、お会いすることでした。K高校時代の1年生担任であったH先生です。本当に驚きでした。すでに70才になったということでした。お元気そうでなりよりでした。
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by shin-pukupuku | 2016-05-20 18:54 | 教育関係 | Comments(0)

立憲主義について

 本日の朝日新聞「オピニオン」の欄は、「知らなかった立憲主義」というタイトルでした。戸山高校の高橋朝子教諭の話では「特に意識している教員以外、これまであまりなかったと思います。何より、教科書にほとんど出ていなかったから、ということが大きいでしょう」ということのようです。
 この指摘は、的を得ていると思います。立憲主義についての教科書記述は最近になってから強調されていると私も印象を持っています。以前は、そのためにほとんど立憲主義について説明した記憶はありません。田村理(明治大学)が指摘するように、日本国憲法の柱を理解させ、護憲の意識を生徒たちに教え込もうとしていた自分がいたような気がします。
 しかし、オピニオンの二人が述べているように、立憲主義をきちんと教えていくことは、憲法学習の前提となるところで、歴史的な内容だけでなく、哲学的な内容も含めて憲法を教える際に必要性があるものだと考えます。特に、憲法改正という状況がすぐそこまできている現状においては、立憲主義の大切さというのは教えていくべき要素だと思います。社会科教育の担う役割の大きさというものを感じさせてくれた記事となりました。
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by shin-pukupuku | 2016-05-17 09:19 | Comments(0)