「発達障害」

 岩波明『発達障害』(文春新書)を読みました。DSM-Ⅴが出されて、発達障がいについての分類や内容がどのように変わってきたのかが良く分かりました。ASD(自閉症スペクトラム障害)やアスペルガー、ADHDなどの違いが自分の中で混乱していましたので、この新書で整理できました。また、思った以上にADHDが割合が高いということもわかりました。LDについては、文科省の分類とDSMーⅤとの違いがあることも分かりました。
 明日、発達障害と生徒指導について現場の先生方に話をしますが、臨床心理学的な話はできませんので、あくまでも「法と人権」で迫りたいと思っています。大阪豊中市で20年以上前に出たいじめ判決は、知的障害や情緒障害の女子生徒がやがて二次障害に陥り、不登校や非行問題を起こしますが、最終的に加害者に殺害されてしまいます。この判決書を活用した話をしていきたいと思います。うまくいくかな?ちなみに参加者は130人だそうです。不安です。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-25 09:18 | | Comments(3)

 DVDをイヤフォンで見ることができませんでしたので、早速、修正に取りかかりました。ネットで同じ様な状況の操作方法を仕入れて、その通りにやってみるのですが、なかなか解決しません。イライラしながら時間は経っていきました。年を重ねるとこのような操作に手間取ることが多くなってきました。おそらく操作を覚えるということをいやがるからだと思います。
 1時間30分ほどして、トラブル修正のところから操作してみると、あっという間に解決しました。最初からこちらでやっておけば良かったと思いました。なんとか一人で解決できたという充実感はあったのですが、時間の無駄を感じました。この時間があったら新書1冊ぐらいは読めたのになあと思うことでした。iphonもそうですが、次第に最新機器についていけない自分がいます。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-23 09:58 | 雑感 | Comments(0)

「奇跡の教室」を見て

 闘龍灘さんやあまのじゃく氏に影響を受けて、タイトルのDVDをレンタルしてきました。
 ところが、部屋のレコーダーが壊れてしまったようで、テレビで見ることができず、やむなくパソコンで見ることとなりました。イヤホンをつけようとしたら、今度はそのイヤホンがおかしくなっていたようで、音声はパソコンから流れる小さな音だけとなってしまい、苦労しながら見ることでした。
 ところが、作品は感動的でした。お二人が進めるだけのある優れたものでした。感謝、感謝でした。
 私が考えたのは、自尊心を失いかけていた劣等生の高校生たちがいがみ合う多様な宗教と民族のクラスの中で、最初はやる気もなかったのに、なぜ、次第に熱心にアウシュビッツとユダヤ人虐殺の歴史的事実の学びに真剣に取り組むようになったのかということです。
 歴史と地理の担任の先生の努力はだれも否定しないでしょう。
 しかし、この映画はこの先生が特別なのではなく、どの先生も生徒たちを導くことができるのではないかと問いかけている気がしました。それは、歴史的事実を直視させ、その学びから生きている意味を問い返し、どのように生きていけばよいのかを見つめさせることの大切さです。
 キーとなった場面が2か所ありました。ユダヤ人虐殺の資料館を訪問したことと、強制収容所から生還した生存者の体験談です。特に体験談の話を聞く場面は、生徒たちの心を揺り動かしました。自分自身の生を感じ、当時の虐殺された一人一人の人々の思いを想像し、そしてその人たちのためにも自分自身の今と向き合って自分の生を大事にしながら生きていくことの大切さを学んだのだと思います。
 学びの中で巡り合った虐殺されたユダヤ人の名前を風船に書いて、最後、その風船を弔いながら飛ばしていくシーンは素敵でした。
 日本の歴史教育は、この実践のように自分自身の生きざまにせまる学びになっているのか、それを思いながら映画を見終えることでした。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-22 17:30 | 映画 | Comments(2)

これから忙しさ倍増

 昨日は教員セミナーを実施しました。私が中心になって行いました。やってみると、なんだ、こんなもんかという感じでした。
 現場では職員研修をこれまで何度か企画して実施してきましたが、それと同じでした。終わってほっとしました。次は1週間後。今度は私も報告します。大丈夫かな。年を重ねてもやる前は不安になります。
 来週は、現場の先生方向けの研修で話をし、上越のD1セミナーでも話をします。その次の週は免許更新講習です。私は、「いじめ」と「特別の教科道徳といじめ授業」というテーマの講師となっています。終わるとすぐに上越へ向かい、翌日は不登校支援についての学会発表。学会が終わるとそのまま台湾の台東に向かいます。一挙に忙しさが倍増という感じですが、ひとつずつこなしていきたいと思います。体力持つかな?

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# by shin-pukupuku | 2017-07-21 09:23 | 雑感 | Comments(1)

学校では…

 本日は終業式ですね。小学校・中学校をはじめ、子どもたちも先生達もウキウキする時期です。解放感あふれる楽しい時期だと思います。
 この時期は日射しも強くなって夏を感じさせる日々が続きますが、東北でもこの10年、暑さがきびしくなっているようです。先日のテレビ報道では、10年前の7月の仙台市の平均気温より、5~7度高くなっているとのことでした。これも温暖化の影響だと思います。びっくりしました。
 それでも、自宅でまだクーラーを使用したことはありません。夜は22度ぐらいにまでなるので、むしろ寝るときは寒いぐらいです。鹿児島のあの蒸し暑さは、東北にはありませんね。夏を過ごすのは、やはり東北に決まりという感じです。
 昨日の報道では、宮城県の教室に設置されているクーラーの割合は8%ほどで、全国と比較すると下から三番目ということでした。耐震補修とかに予算がかかるということでしたが、宮城県は基本的にそれほどクーラーはいらないのではないかと思うほどです。しかし、次第に暑さがきびしくなっている状況を考えると、クーラー設置を考えていく必要がありそうです。快適な環境で子どもたちには学習を進めてもらいたいと思います。同様に、先生方の職場環境の改善も必要なことでしょう。授業中に汗をかきながら教えるというのは、どうかなと思います。シャツを何枚も着替えて授業していた頃を思い出します。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-20 09:53 | 教育関係 | Comments(0)

同じようにはいかぬ

 ある町の教育委員会と連携をとって、中学校版の歴史教材資料集を作成しています。真似ようとしているのは、もちろん、あの県社研の歴史資料集です。昨日は第1回の会議を開きました。
 私がプロジェクトの代表をしていますので、昨日は企画書の提案をしました。15ページほどの簡単な教師用の資料集を提案したのですが、各時代ごとに項目立てて、担当者を割り振り、夏休み中に頑張ってもらおうと思っていました。ところが、その計画に対して拙速すぎるという批判の声が上がりました。
 私としては、各担当者がそれぞれの時代に合った歴史的な内容を自分なりにリサーチして記事にしてもらおうと思っていました。県社研ではそれが可能でした。各時代のそれぞれの内容については、各担当者に任され、記事を書いてきた後に議論を経て、修正したり変更したりした記憶があります。
 よく考えてみると、県社研でそれが可能となったのも、それぞれの担当者は地域の歴史に造詣が深く、担当者の力量に任せておけばなんとかなるという見通しがあったからなのでしょう。
 ところが、昨日の会合では、私の甘い見通しに対しての指摘でした。各担当者は、もう少しリサーチしてから、議論して担当部分を決めたいということでした。私は当初、何を主張しているのかがよくわからず、その指摘が把握できませんでした。詳しく説明してもらって、やっと真意がつかめた次第でした。
 第2回目は9月中旬となりました。当初の予定では来年の3月に完成させたいと思っていましたが、今の感じでは2年後になりそうな予感もしてきました。そのために新たな研究費を探す必要も出てきました。あてはありますが、これを研究として成立させるためには不安な点もあります。事は考えたように順調に進まないようです。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-19 06:53 | 教育関係 | Comments(0)

本日は…

 本日は海の日ですが、授業日です。いつものように大学に出勤しています。学生の指導等、午後からは忙しくなりそうです。
 仕事を進めるのは午前中にやらないといけませんが、どうも朝からやる気がでません。やはり、世の中が祭日の時に、仕事があるというのは違和感があります。それに、朝から研究費関係の支払いでいろいろと言われて、なぜそんなに柔軟な対応ができないのだろうかといやになります。これでは、研究をしようという気持ちが萎えてしまいます。
 特に最近、事務関係の締め付けがきびしくなり、提出書類も増えたような気がします。もう少し柔軟さがないと、研究上のアイデアは浮かばないと思います。不正をしていないのに、不正を防ぐためにとる策が、逆に気持ちの面でやる気を失わせてしまうのです。そのためでしょうか、学内研究費の助成を申請する人が減少しています。
 これは、組織においてよく起こることだと思います。管理強化によって、組織内の構成員が次第にやる気を失い、逆に効率や効果が下がっていくというものです。学校現場はその最たるものでしょう。夏休み中の勤務を管理強化することによって、先生方は自主的な研修をしようとする意欲を失ってしまいました。行政研修にはやむなく参加しますが、自ら金を払って研修しようとする先生ははたしてどれぐらいの割合なのでしょうか。以前に比べると、ずいぶん減ったように思います。そのことが、学校現場での優れた教育実践を失わせているように感じるのは私だけでしょうか。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-17 09:37 | 雑感 | Comments(2)

改革のむずかしさ

 先日、会議に私の所属する委員会の提案を報告しました。すると、多数の意見と質問。私は説明はせず、別の方が説明したのですが、その方の人柄でなんとか報告を乗り切ることができました。ところが、他学部では報告した方がかなり苦労されたようです。提案者として申し訳なく思うことでした。
 提案した内容は改革案です。これまでなされていなかったことを、他大学と同じようにやってもらうというものだったのですが、私は性急に改革を図ってしまいました。会議を前にはたして大丈夫だろうかと不安であったのですが、その不安は的中しました。
 終わった後に、事務方と連絡を取りあい、私の詫び文を入れることにしました。質問については優秀な事務方がすぐに改善したのですが、提案の性急さについては詫びが必要だと思いました。夜の8時過ぎからそのお願いおよび詫び文を作成し、なんとか完成することができました。
 今回の件で、いかに改革がむずかしいかを痛感しました。今までやって来た事を変えるわけですから、該当者にとってみると気にくわないことだった思います。おそらく私は学内で後ろ指をさされたことだと思います。しかし、変えるのであれば、役職が私に代わってすぐの今だと判断したわけです。私はこの改革は必要だと信念を持って思っています。特に、うちの大学のような地方の小規模な私立大学では必要不可欠な改革なのです。
 おそらく、後期からはスムーズに提案が進んでいくと思います。生みの苦しみとはこのことだと感じることでした。

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# by shin-pukupuku | 2017-07-14 09:42 | 雑感 | Comments(0)

 MMマガジン8号が掲載されました。長文だし、判決書の文言を使用しているところもあるので、おそらく小学校の先生方の読者は、読まずにそのままということも多いと思われますが、私はそのうちに本にしたいという一心で毎月頑張って書いています。どこか、出版してくれるところはないのでしょうか。
 ついでに、非常勤先の昨日の授業で、この原稿を紹介しました。ちょうど朝日新聞のスポーツ欄に同じテーマの記事が載っていました。タイムリーだったので、授業で解説することでした。

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□■□ MM小学校教師用ニュースマガジン□2241□
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判決書事例で学ぶ安全教育 第8回 
 ~学校事故への教師対応の学びのために(3)~  
           
1.はじめに

 今月号は学校事故への教師対応についての学びとなる判決書事例の3回目です。
 第1回目は「昼休み中のケガ」に焦点化し、前回の第2回目は、特別教室における授業での事故の事例として、理科実験中の火傷事故を取り上げました。今回はプールでの水泳授業の時に起こった事故を事例として取り上げたいと思います。
 プールでの水泳の授業は、楽しみにしている子どもたちが多いですね。そのために少々興奮気味になって羽目を外してしまいがちになってしまいます。
 この事故は、小学校6年生の児童が水泳の授業中、全体練習終了後の自主的練習中に、プールサイドから逆飛び込みをし、底に頭を打ちつけて重傷を負った事故です。この事故により児童は両下肢完全麻痺、左上肢完全麻痺などの後遺障害が残ってしまいました。
 いったい、水泳授業のどこに問題があったのか、教師ははたして責任を問われたのか、水泳授業で教師はどのような対応をとるべきなのか。
 判決書事例は、松山地方裁判所平成11年8月27日の判決を取り上げます。

2.事件の概要

 この小学校では、職員会において、体育主任であるC教諭が作成した水泳指導実施計画に基づき水泳指導を行うこととなり、市教育委員会作成の「水泳等の事故防止について」、C教諭作成の「水泳(スタート)の指導について」と題する各書面が職員に配付された。
 配布された書面には、水泳の授業に関する指導上の注意事項が記載されており、飛び込みによる頭部の強打等の防止に万全を期することが記載されていた。
 六年生の水泳実技授業は、二組の担任兼体育主任であるC教諭を中心に他の担任教諭四名が児童の指導にあたる五クラス合同による形式をとっていた。水泳実技授業開始にあたって、担任教諭が、各クラスごとに口頭による指導をした後、実技授業が行われ、スタートの練習もなされていた。
 負傷したAは、スイミングクラブに入会し、クロールの判定テストにおいて、正式スタートができると認定され、クラス対抗リレーでもアンカーに起用され、逆飛び込みで入水したこともあり、本件事故時以前にも逆飛び込みを行っており、逆飛び込みによってプールの底に頭部を打ったり鼻を擦ったりした経験はなかった。
 事故当日、水泳の授業が開始され、全体でターンの練習等が行われた後、プールを五つの区域に分けてクラス別の指導が行われることになった。B教諭(当日は水着を着用していなかった。)は、プールサイドから三組の指導を担当することになり、クラスの児童に対し、更にターンの練習を行わせた後、授業の終了間際になって、児童らをプールサイドに上げ、「苦手な泳ぎを練習しなさい。」と指示を出した。その際、特に、スタートの練習を口頭で禁止することはしなかった。六年三組の児童の中には、B教諭の指示を自由に泳いで良いと理解した者もあった。
 三組の児童は、再びプール内に入り、それぞれ泳ぎの練習を始めたが、その状況は、潜ったり、飛び込んだり、プールサイドで休憩したりするなど、統一がとれた状態ではなかった。
 B教諭は、プールサイドから児童らの状況を見ていたが、三組の児童である二人から飛び込みの指導を求められた。そのため、両名に対し、まず、プールサイドから足飛び込みを行わせ、一旦プールサイドに上げて、足や手の動かし方を説明をした後、二回目の飛び込みを行わせ、さらに、三回目の飛び込みを行わせた。
 Aは、プール内で同じ三組の児童であるFと「何をしようか。」などと話をしていたが、プールサイドから飛び込む同級生がいたことから、「飛び込んでいいんかな。」、「見あいこみたいな感じで飛び込みをしようか。」などと話し、Fと交互に飛び込みを行うことにした。そこで、まず、Aがプールサイドから、プール内の児童がいない空間を見つけて逆飛び込みを行い、次いで、Fが同様に飛び込みを行い、プール内で互いに「どうだった。」、「良かったよ。」などと話したが、B教諭から何の注意も受けなかった。さらに、「もう一回飛び込む。」、「じゃあ、飛び込もうか。」などと話し、Aが、一回目とほぼ
同じ位置(水底からの高さ1.28メートル)から逆飛び込みを行ったところ、プールの底に頭部を激突させて本件事故が発生した。
 B教諭は、飛び込みの指導を求めてきた二人の指導に気をとられ、Aらが飛び込みをしていることに気付かなかった。その後、B教諭は、指導を求めてきた二人が三回目の飛び込みを行った直後に、Aが入水したところを目撃したが、Aがそのまま浮かび上がってこなかったことから異変を感じ、プール内の付近にいた児童らに指示してAをプールサイドに引き上げさせた。そして、Aは、B教諭やC教諭らにより一旦保健室に運ばれた後、救急車により病院に運ばれた。
 
3.判決の内容

 判決結果は次の通りでした。なお、原告はAと保護者、被告は小学校設置・管理者である地方公共団体です。

 主文
 一 被告は、原告Aに対し、金五五三四万八二一一円及びこれに対する平成五年七月一六日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
 二 被告は、原告Aの保護者に対し、それぞれ金一三〇万円及びこれに対する平成五年七月一六日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
 三 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
 四 訴訟費用はこれを五分し、その二を被告の負担とし、その余を原告らの負担とする。
 五 この判決は、第一、第二項に限り、仮に執行することができる。
 

4.学校・教師の対応

 判決では、学校教師の過失が認定されています。いったい学校教師のどこに問題があったのでしょうか。
 裁判官はその理由を次のように説明します。

「自主的な練習を行わせる場合、担当教諭には、水泳の授業が直接児童の生命・身体に対する危険を包含していること、特に、小学六年生という危険に対する判断能力の未熟な低年齢の児童を指導していることに鑑み、やや解放的になる児童の心理状況をも考慮し、クラス全体の児童の動静を絶えず確認し、安全確保のために十分な配慮を行うことが要請されていると解される。
 そして、B教諭は、クラスの二人から飛び込みの指導を求められるや、自ら飛び込みの方法を説明しながら両名に飛び込みを行わせているのであるから、自主的な練習時間中に、一部の児童に飛び込みを行わせる以上、自らの指導監督の及ばないところで他の児童が飛び込むことのないよう絶えず確認し、事故の発生を未然に防止すべき注意義務を負っていたというべきである。ところが、B教諭は、プールサイド上において、クラス全体の児童の動静を確認するのに何ら支障がなかったにもかかわらず、二人の指導のみに注意を奪われ、AとF等が飛び込みを行っていることを看過し、これを制止しなかった結果、自らの
指導監督の及ばない状況のままで、事故が発生したのであるから、注意義務違反を免れることはできず、本件事故の発生につき過失があったと認められる。」

 裁判官の判断をみなさんはどのように考えるでしょうか。
 教師は授業において個別指導を日常的に行います。教室においては、個別指導に集中しているときは周囲の状況がおろそかになることもあると思います。しかし、教室ゆえに周囲の騒ぎが大きくなってきたときはすぐに気づき注意指導もできます。ところが、プールでは教室と同じような教師の姿勢では適切ではないということでしょう。プールでの水泳の個別指導では、常に周囲の状況に気を配らないといけないということなのだと思います。
特に自主的な練習時間については、その場を離れることは論外です。やむなく離れるときは、他の教師にかならず管理監督を依頼して安全保持に努めるべきです。個別指導に時間を割くときも周囲の児童らの状況に目配りする必要があります。泳ぐ音で状況把握がむずかしいということも頭に入れながら、時々周囲の状況を目視し動静を確認し、児童らの安全配慮に気をつける必要があるようです。
 それでは、自主的な練習時間にはその危険性ゆえに飛び込みを禁止すべきなのか。そのことについては裁判官は判断をしていません。あくまでも個別指導の際の見ていないところでの飛び込み禁止であり、教育の専門家としての学校・教師に判断を任せています。

5.何を学ぶべきなのか。
 本判決書では、まず第一に、水泳の授業においては、飛び込みについて丁寧な指導を重ね、飛び込む際は見守りを強化し、管理監督をしっかりと行うことが教師に求められることを教えてくれています。水泳の事故において飛び込みは険性が高いことを認識し、学校教師にとって安全保持義務が高度に問われているということを学ぶことができます。特に、自由に泳がせる時は、走ってきて飛び込んだり、危険な飛び込みをしないように注意を喚起することが求められるということです。
 次に、児童達に対しても、水泳の飛び込みで半身不随になった児童が存在することをこの判決書を通して児童生徒に教えることができます。この事例を学んだ児童は、飛び込みについて安全性を考えながら、水泳を楽しむことができるようになることでしょう。
 次回は、学校事故の中でも熱中症に対する教師対応について見ていきたいと思います。

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編集者の心に残った言葉



児童達に対しても、水泳の飛び込みで半身不随になった児童が存在することをこの判決書を通して児童生徒に教えることができます。



とても残念な事故ですが,決して特別な例ではないと思います。
私もたまたま,こういう事故にはなりませんでしたが,水泳指導中には,ひやっとした一瞬を何度も経験しています。
水泳はとても楽しい教材ですが,命の危険と隣り合わであることを忘れず,安全を何より優先して指導を行いたいものです。
職員研修で,上記の原稿を読み合わせることは,とても有効だと思います。
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# by shin-pukupuku | 2017-07-13 04:23 | 教育関係 | Comments(0)

コメント

 先日、読売新聞から取材されたコメント、検索したら載っていました。


新潟で自殺の中2、複数の教職員にいじめを相談

(7/3)

 新潟県新発田市の市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が6月に自殺した問題で、市教育委員会は3日、男子生徒が担任教諭など複数の教職員にいじめ被害を相談していたと発表した。

 学校全体では相談に関する情報が共有されず、校長は記者会見で「いじめと見抜けず、適切かつ組織的な対応ができなかった。尊い命を救うことができず申し訳ない」と陳謝した。

 市教委が生徒約70人や全教職員に行った聞き取り調査によると、男子生徒は複数の同級生から嫌なあだ名で呼ばれたり、悪口を言われたりするいじめを受けていた。同級生の多くが今年5月以降、いじめの様子を見聞きしていたという。1年生の終わり頃にいじめが始まったと説明する生徒もいた。

 男子生徒は5月中旬、定期的に行われる担任教諭との面談でいじめ被害を相談。担任はその場で「気になるなら、もう一度相談するか」と尋ね、「いいです」と言われたため、深刻ではないと判断した。

 前後関係は不明だが、他の複数の教職員も、男子生徒から立ち話で相談を受けたのに校長らへ報告しなかった。あだ名で呼ばれるなどして追いかけられた状況を鬼ごっこと認識したという。生徒は6月25日、首をつった状態で見つかった。

 市は、いじめと自殺の因果関係などについて、第三者委員会で調査する方針。

 いじめ問題に詳しい石巻専修大の新福悦郎教授(学校教育学)は「生徒の『いいです』との言葉をうのみにし、学校全体で把握していなかったのは組織として問題がある。生徒が自ら命を絶つ事例が多発している中、教師側が学習していないのではないか」と指摘した。
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# by shin-pukupuku | 2017-07-12 05:35 | 教育関係 | Comments(2)