「しあわせの絵の具」を見て

 標記の映画を見ました。感動する作品でした。私のおすすめ作品の一つになりそうです。
 カナダで最も有名な画家モードルイスを描いた作品でした。幼いころから重いリュウマチを患い厄介者扱いされてきたのが、モードルイスでした。彼女は、「家政婦募集」というチラシを頼りに、自立するために孤児院育ちで学の浅い魚売り商のエベレットのところにころがりこります。最初はいやがられていたルイスでしたが、やがてエベレットは彼女に支えられ、そして夫婦になっていくのです。
 モードルイスは窓のフレームから見える生の息吹を絵に描いていきます。それがやがて認められ、次第に彼女は画家として生きていくのです。そしてそれを支えていくエベレット。夫婦はいくら絵が売れてもうかっても、小さな家に住み生活できるだけの質素な暮らしを繰り返していきます。それは、二人にとって幸せな共有できる時間だったのです。
 私たちは何も持って幸せを感じるのでしょうか。モノが豊かになること、金持ちになること、それが果たして人生において幸せということなんでしょうか。この作品はそのことを私たちに語りかけてきます。小さな家で、平凡な日常の中に、実は幸せがころがっていること、普段何気なく感じていることが実は大きな支えであり、自分の生を充実したものにしてくれることをこの作品は教えてくれるのです。
 周囲の観客を見てみますと、涙を流している方、声をあげて泣いている人、何もなかったようにエンディングの曲のあいだに帰っていく人、いろいろと評価が分かれているのかなと思いました。
 しかし、私はこの作品は名作の一つとして位置づけたいと思いました。たしかに時間経過が分かりづらい作品だという批判かあるかもしれませんが、現代の物資欲の時代に対するアンチテーゼだと考えたいと思いました。
 もちろん、私は帰り際にハンカチで涙を他の人に分からないようにふいた一人でした。

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by shin-pukupuku | 2018-05-01 22:32 | 映画 | Comments(0)

なにやら思いついたことをつれづれなるままにⅡ


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