志賀と内村

 先日、駒場にある日本近代文学館を訪問しました。特別展として志賀直哉が取り上げられ、展示されていました。その展示を見ながら最初に驚いたのは、石巻で誕生したということでした。初めて聞くことでしたので、びっくりしたのですが、母校は学習院ということでしたので、生まれて数年間石巻だったようです。
 次に目に留まったのは、キリスト者内村鑑三との関係でした。当時の白樺派の小説家は、武者小路実篤をはじめ、内村鑑三とのつながりが深く、影響を受けているようです。志賀直哉も内村の考え方に心揺さぶられていたことがわかります。
 そんな内村について、弟子である藤井武は次のように述べています。
「先生は矛盾の多い方、矛盾だらけの方でありました。先生ほど矛盾に富んだ人格を私は知りません。したがって多くの人が先生に躓きました。近づく者ほどひどく躓きました。…」(若松英輔『内村鑑三』より)
 志賀直哉の特別展を見ながら、明治から大正にかけての各界の著名人との関係や影響を考えることでした。そういえば、柳宗悦も内村鑑三に影響を受けた人で、同じ駒場に民芸館がありました。時間がなくて中の展示を見ることはできませんでしたが…。

[PR]
Commented by yksayyys at 2018-05-29 20:39
私も内村鑑三は「矛盾だらけ」だと思います。日露戦争に反対し、一高では不敬罪に問われるなど反骨の人かと思いきや著書「理想的日本人」には国家主義者、軍国主義者が勢揃いし、内村がそれを褒め称えています。弟子の言葉は当たっていると思います。
by shin-pukupuku | 2018-05-29 07:12 | 雑感 | Comments(1)

なにやら思いついたことをつれづれなるままにⅡ


by shin-pukupuku