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ぷくぷくの社会を見つめ直すⅢ

カテゴリ:教育関係( 555 )

果たして

 授業をしながら思いました。
 果たして現場の先生方は、優れた授業をどのようにとらえているのだろう。

 実のところ共通認識がバラバラなのではないか。

 本日のテーマは、「公民科における優れた授業とは?」にしました。前回の授業から引き続いて考えさせています。
 社会認識教育学会の論文と若菜さんの二つの論文から、具体的に考えてもらいました。論文の中に文言で示されている公民科の目標や意義、課題を踏まえて、実際の授業ではどうすれば良いのかというところに、乖離があると思ったからです。つまり理論と実際の授業がつながっていないのではないかと思ったのです。

 論文内容の理解を踏まえてのテーマについての議論は、各グループでかなり活発に行われているようでした。そして代表による発表でも、キーワードを書き出すと、次第に優れた授業の概要が見えてきたように思いました。
 この授業テーマは、どうしても高校時代の恩師の授業に影響されてしまう学生には、欠かさざるべきものではないかと自己満足することでした。

by shin-pukupuku | 2019-04-18 11:06 | 教育関係 | Comments(0)

授業についての意識を変える

 公民科教育論をしながら気づいたこと。
 進学校で入試対策の授業を多く受けてきた学生には、どのような公民科の授業が優れているのかわからないんだということです。
 たしかに脱線の授業が楽しかったし、好きだったという学生が多いのですが、入試対策の授業の方が楽だったという学生も一部ですがいるようです。
 「印象に残っている授業は?」と聞くと、一部の学生は具体的に挙げることができますが、多くがなかなか挙げることができませんでした。
 そんな学生が、優れた公民科の授業はどのようなものかと聞いても、それはわからないのかもしれません。だから、自分が高校時代に受けた入試対策の授業を模擬授業でもやってしまうのでしょう。
 それにしても新聞を教材として活用した公民科の授業を受けたことはない学生がほとんどであったことには驚きました。不死鳥さんのように新しい紙幣を新聞記事から利用して授業する進学校の公民科教師はほとんどいないのでしょう。残念でなりません。
 この学生の意識をまずどう変えていくか、そこが今年の最大の課題になるのかもしれません。
 

by shin-pukupuku | 2019-04-11 07:05 | 教育関係 | Comments(3)

びっくり 今年の履修者

 先ほど、本年度最初の授業を行ってきました。「道徳教育の理論と指導法」という授業でしたが、昨年は学生4名でした。その前も8名ほどでしたので、本年度もそれほど履修者は多くないだろうと予想していました。
 ところがふたを開けてみると、17名。この科目では驚くべき人数です。準備していたプリントの数が足りず、慌てて印刷室にかけこみ、刷りましして教室に舞い戻りました。なぜこんなことが…。
 よく聞いてみると、英語の教師になりたいという学生が多いようでしたので、人間文化学科の学生が増えたようです。その理由は、おそらくこの3月卒業生のうち、英語教師志望4名すべてが、中高の英語教師になれたということだと思いました。4人とも私立中高の教員として教壇に立ったわけですが、臨時ではなく正式採用なのです。このことがかなり後輩たちの進路に影響を与えたようです。
 しかし、困ったことも出てきました。予定していたことが、予定通りにいかなくなったということです。一つは、模擬授業。昨年はまるまる50分の模擬授業を全員にしてもらいました。そのためにかなり濃密な道徳授業の指導になりました。本年度は、20分か、15分ぐらいになりそうです。これは困ったなあ。導入だけになってしまいそうです。
 

by shin-pukupuku | 2019-04-09 16:01 | 教育関係 | Comments(0)

入学式での保護者

 本日は、多忙な中にもかかわらず、時間を見つけて某中学校の入学式に出席しました。
 特にすることもないので、私は保護者の様子を眺めていました。今ではどこの学校でもそうですが、ガムを食べながら卒業式に臨む保護者を見かけます。本日も二人ほど見かけました。残念ながら、二人とも雰囲気がそっくりでした。ここでその雰囲気を書き出すと、誤解を与えてしまうので書きませんが、中学校の現場を知っている方はだいたいわかると思います。
 それから、外国籍ではないかと思われる保護者が二人ほどおられました。東南アジア系の方です。おそらくそうではないかという感じなのですが、これもなんとなく分かりますね。現代の学校は、まさしく多国籍。これからはさらに多様な保護者が、子どもの入学式に参加すると思います。それはそれで良いと私は思いますが、日本の式典にとまどっている雰囲気も感じました。足をずっと組みながら参加しているようでしたが、つまらなそうな感じもありました。式辞や来賓挨拶など、形式的な話しにウンザリというのは参加している私たちもそうですね。
 こちらは混合名簿。生徒入場も二人ずつ入ってくるのですが、組み合わせは名簿順ですので、男男であったり、男女、あるいは女女という場合もありますが、特に違和感はありませんね。それから女性の先生方はほとんどがスラックスでした。こちらは寒いですので、本日はジェットストーブのようなものも何台か設置されていますが、女性がスラックスというのもわかるような気がします。
 それにしても本県の僻地のような位置付けにある某町では、赴任希望が少ないのか、非常勤講師が多く、また若い人ばかりです。50代はほとんど見当たらないという感じの職員構成でしたよ。

by shin-pukupuku | 2019-04-08 19:16 | 教育関係 | Comments(0)

新聞で

 私は市立高等学校将来構想委員会の委員長を昨年度の秋からしています。この春で報告書をまとめ、議会に提出したのですが、地元の新聞にそのことが大きく掲載されていました。
 委員長として私の名前が記されていました。
 内容については、その新聞はかなり批判的な記事でした。私へはまったく問い合わせはなかったのですが、教育委員の一人に意見を求めていたようです。
 私も、報告書の内容について完全であるとは思っていませんでした。しかし、現状としてその高校の地域貢献を高く評価したのです。
 たしかに、定員の充足数は毎年のように満たない状況がありましたが、地域にある公立高校の意義をどう評価するかということはかなり大きな要素になると私は思っていました。そのために、記事に記された指摘については、私はあえて委員会で俎上にあげませんでした。
 しかし、名前が出て当事者となると、その任の重さを痛感します。やはり、指摘されていたことを俎上にあげるべきだったかと思ったりします。作り上げた報告書一つで、学校の行く末への道筋を作ってしまうのですから。
 少し憂鬱になりながら、一日を過ごすことでした。

by shin-pukupuku | 2019-04-05 09:52 | 教育関係 | Comments(0)

学位授与式

 昨日は勤務先の学位授与式でした。私は4年生の担任でしたので、卒業生を送り出すことになり、感慨深く思っていました。うちの学科の4年生は全員無事にいっしょに卒業することができました。個性的な学生が多く、例年以上に苦労した学年でしたが、授業そのものはとても楽しくできたのが印象的でした。
 しかし、大学の卒業式は淡々としていて終わります。担任から挨拶があるわけでもなく、体育館で授与式が終わると別室で学科長が個別に卒業証書を渡して終わるというものです。中学校の時のように思い出にひたる場面は準備されていません。
 うちの大学は午後から同窓会が中心になって、ホテルで卒業を祝う会があります。そこには一部の卒業生が参加しますが、全員ではありません。私は毎年参加して、昼間っからビールを飲みます。昨日もここで卒業生といろいろと話をして飲みました。ここでの時間の方が楽しいです。祝う会そのものは1時間半ほどで終わりです。
 昨日はそこで飲み過ぎて、帰ってから部屋で爆睡してしまいました。韓国では酔っ払った厚労省の役人が暴行事件を起こした不祥事がありましたが、私も気をつけないといけないなあと思うことでした。
 また、1年が終わりました。こちらに来て5年が過ぎます。

by shin-pukupuku | 2019-03-21 09:28 | 教育関係 | Comments(1)

刺激を受けた研究会

 福岡で行われた研究会、なかなか面白かったです。今回はめずらしく最初から最後までこの研究会に真面目に参加しました。一切、フィールドワークはなし。私にとってはきわめてめずらしいことです。
 何が面白かったかというと、何よりも自分自身の考えていたこととは違う知見を示してもらったからです。
 私は不登校支援をやはり学校との関係性でとらえていました。それは自分自身が教員だったということも影響しているのですが、この研究会は「多様な学び」をシステムとして確立することを、教育機会確保法をもとにして創り上げていこうとする側面がありました。そのために、シューレやシュタイナー教育関係者、およびフリースクール関係者が多数参加している研究会でしたが、よく考えてみると、不登校の子どもたちは一部の精神的病的な症状の子ども以外の大部分は学校への適応がうまくいっていないわけで、その子どもたちが安心して学べる個別対応の学校施設があれば、そこに通うことで不登校とは言えないわけです。
 台湾では、実験学校という名目で多様な学びを準備するオルタナティブスクールが制度としてこの21世紀になってできるようになったということでした。そのために、不登校という子どもたちは日本とは大きくとらえ方が違い、既存の学校に適応できない子どもは、その実験学校などへ転校し、その学校の児童生徒として卒業していくということでした。
 日本は学習指導要領という一つの学習ルートが硬直的に教育の核になっていて、多様な学びに対して寛容ではないことがよくわかりました。学校へ行けない子どもたちは、自分自身の自己喪失感を持ちながらフリースクールや適応教室などに通っているわけです。そう、通常の学校に通えないことが人間として弱みとなるのではなく、新たな多様な学びを準備している個別指導中心の学校で、カリキュラムや学習内容も融通が利かせながら自分自身の長所を伸ばしていく学校へ転校すれば良いわけです。むしろそのような特色有る学校での学びが評価されるような社会全体の寛容さがあれば、日本の教育課題となって続いている不登校の現状は解決されるわけです。
 そのようなことを、今回の研究会で学ぶことが出来、自分自身がいかに既存の学校システムにとらわれていたか、そのことを省察できたことがなによりの私自身の学びでした。最近研究会というとかならずグループ討議が準備してあり、そのことが苦痛で仕方ない私ですが、最後まで参加したというのは自分の中で知的刺激を受けたからかもしれません。

by shin-pukupuku | 2019-03-18 17:32 | 教育関係 | Comments(0)

台北市小学人権教育授業の指導案

 昨日このブログで紹介したタイトルの内容を示します。続きです。中国語を私なりに訳してみました。次のように推測しています。

1.授業構成

 授業は、6年生の「社會學習領域」において行われた。学習内容としては、「全球下的人權問題」(=全地球における人権問題)のところである。

(1) 教科書記述について

授業の学習内容に関わる教科書記述は次の通りである。(日本語訳のみ)

 

 人権問題

  人種民族、性別、宗教など、個人としてそれぞれの状況があり、自由に安全に生活する権利がある。しかし、この権利は地球的視野から見ると、児童・女性など弱い立場にある人々は、人権が侵されやすく困難な状況がある。

  地球の発展は、生まれた国を捨てて移民となる者が増加しており、彼らはその土地での法律の保護を手にするのは、必須である。戦争・気候変動あるいは土地の過度な開発等の要因は、国を超える難民を生み出している。彼らの生きる権利をどのように守ったら良いのか、そのことはこの社会が考えなければならない大きな課題である。

全地球における人権問題として、教科書では、「貧富の格差」、「飢餓問題」、「人権問題」、「国際犯罪問題」の4つの項目を立てている。日本では、日本国憲法と関連づけて人権を教えようとする教科書構成が多いが、台湾では世界で起こっている人権問題に広く目を向けさせようとしている。教科書に掲載されている写真は、「児童労働、文字を書けない女性が多い中東の女性たち、台湾で活動するキリスト教を例にした信教の自由、シリア内戦」の四つである。日本では中学校の地理的分野や公民的分野で学ぶ内容であり、台湾の学習内容は世界との関連づけを重視していると予想される。

(2) 授業の目標

準備されていた学習目標は次の通りであった。

児童労働の背景や原因は何か。(貧困や戦争)

戦争や内戦によって引き起こされる難民問題は何か。(大国間による利益衝突、宗教や種族の問題)

地球規模の人権問題に対して行動する力を養成する。

(3) 授業計画

準備されていた学習指導案では、次のような構成で計画されていた。

[導入]

(1)強い物―チョコレート

 1.チョコレートを食べるのは好きかどうか、児童に質問する。

 2.チョコレートを食べると気持ちはどうなるか。

 3.一個のおいしいチョコレートの背景には、発展途上国の児童労働による生産されていることを説明する。

  ア 原料は何か。

  イ だれが原料を採っているか。この人は何歳ぐらいに見えるか。

  ウ 自分たちの年齢と同じぐらいで児童労働に携わっていることについて、どう思うか。

[展開]

(2)児童労働の原因と人権侵害について探る。

 1.準備したビデオを観る。「国際的な課題―人権問題」

  ア アフリカ州の国家で種をまき育てたカカオやコーヒー豆はなおも貧窮を生んでいるのはなぜか。貧窮の主因は何か。

   予想:政府が大部分の所得を収奪し、戦争、商人が農民の手にするわずかばかりのお金を奪い取る。

  イ 貧窮によって、児童は家を離れ仕事をすることが必然となっている。児童の人権のどのようなところが侵害されているのか。

   予想:労働環境が良くない。雇用主から虐待を受ける。労働時間は長く自由な時間がない。賃金は苦労して働いた割には低い。教育を受けられない。など

  ウ 小括:貧窮要因児童は労働をする?(教育を受ける権利がない)長大後無息管路現状のまま維持される貧窮、悪循環に陥る

 (3)アフリカの戦争内戦の背景と原因を理解する。

  ア アフリカの各国の国境を観察する。欧米列強が歴史的に勝手に国境線をひいた領土である。以来、同じ一つの国家に同じではない種族が混在している。そのため、種族同士の争いが内乱を発生させている。

  イ 小括:貧窮を取り除く、アフリカで戦争内紛が多い理由、アフリカ州がますます貧窮していく理由、人権侵害はさらに激しいものになっていること。

 (3)難民が発生する原因を探る。

  1.シリア難民が発生する背景を探る。

   ア シリア内戦では人民は政治に対して不満を持った。大国の利益の影響を受けた。そのため、長年の戦火が絶えまなく続く。

   イ 小括:シリア内戦から、私たちが学ぶべき到達点:多くの事情を見ずに許している。これは私たちが表面的に見ていることを示す。(たとえば、シリア内戦の主因は宗教的問題であると多くの人は見ている。)、しかし、実際のところは背後に私たちは利益衝突が生まれていることを想像することはむずかしい。この要因について、私たちは事件の背後にある原因を探りながら学ぶことが必須である。

    ウ 最近ではどのような難民の動きがあるのかを提示する(時間に余裕が有るとき)



by shin-pukupuku | 2019-03-17 07:30 | 教育関係 | Comments(0)

福岡で

 昨日から福岡に来ています。この土日は、福岡市内のホテルはほとんど空きがなく、あっても2万円以上の価格で、いったいどうなっているんだという感じで、何回も東横インを検索して、やっと空いた時をねらって予約した次第です。予約完了できたときは、本当にほっとしました。この土日はジャニーズのコンサートがあるだけでなく、空港に入ったら、物理学会のポスターが何枚も貼られていました。私が出席したのは、「多様な学び実践研究フォーラムin九州」という研究大会です。福岡市市民福祉プラザで行われています。
 不登校支援の研究の一環として参加したのですが、なかなか面白い研究会となりました。講演は汐見稔幸氏。テーマは「多様な学びをひらく~AI時代に学びをどう考えるか~」というものでした。汐見氏は元白梅学園大学学長で、教育学、教育人間学、育児学を専門としている方です。保育関連や児童教育関係の著書を岩波新書などから出版しているのでご存じの方も多いと思います。講演では、多様な分野での知見をおもしろおかしく披露してくれました。話の上手な方だなあと思いながら聞いていました。聴衆もかなり満足しているようでした。私は途中ふと眠ってしまいましたが…。
 結論としては4つ示しました。①乳幼児期の体験のあり方が、大事になるので、乳幼児から一貫した教育を考える。②ソフトスキルを学ぶために、教え中心の教育から、幸福な学びを自由に意見交換して行う学びへと移行する。③自分で世間と世界を読み、自分で自分の適性を見つけるために、カリキュラムなども子ども自身がかかわって考えることが可能なものを大事にする。④ジェネリストではなく、21世紀型スキルをそれなりに弁えたスペシャリストを育成するために、学校そのものを多様化していく。
 その後のシンポジウムはさらに興味を惹かれました。テーマは「「普通教育機会確保法」見直しまで1年~今、必要な視点~」というものでした。パネリストは、奥地圭子(フリースクールネットワーク代表理事)、喜多明人(早稲田大学教授)、古田敦彦(大阪府立大学教授)、齋藤眞人(立花高等学校校長、大会委員長)。
「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」ができて、2年。あと1年で見直しとなります。この2年で法律ができた成果ははたしてどこにあるのかというところからシンポジウムは始まりました。公民連携が容易になってきたという事のようですが、この法律の意義というものは今後の日本の教育を変えていく可能性をひらくものです。古田氏が提起した「義務教育・学習権保障の2本立て法制=学校教育法+(改正)教育機会確保法」の一覧表は非常に魅力あるものと感じることでした。
 参加者はフリースクール関係者および不登校の子どもを抱える保護者など多数のようでした。学校の教師関係者は少ないようで、この研究会の中でも、この法律に対する認識が現場の先生方にはあまり見られないのは残念だという声もありました。
 2017年夏に不登校支援関連の報告書が文科省から出ましたが、その内容はこの機会均等法の影響があったことに私は気づくことでした。学校とフリースクールをどうつないでいくか、その制度的な確立も今後もとめられていくと思いました。
 

by shin-pukupuku | 2019-03-17 05:56 | 教育関係 | Comments(0)

台北市内小学校での人権教育の授業

 闘龍灘さんの尽力で、初めて台湾の小学校の授業を見学することができました。しかも台北市内の人権教育推進委員会が研究会として提供する授業を拝見しました。日本に戻ってから次のようにまとめようとしました。今回は最初の部分だけ、紹介します。
 

本論は、台北市立東門国民小学において行われた人権教育をテーマとした小学6年生向けの社会科の研究授業を参与観察することで、一つの事例として、台湾で実践されている人権教育および法規範教育の現状について語ることを目的とする。

本論が対象とする授業は、台北市の中心部に位置し、中正紀念館の隣にある東門国民小学で行われた。この小学校は、日本統治下において創設され、校長室の入り口横には今でも奉安殿跡があり、その奥には御真影を納めた金庫も残されていた。戦前は台北第一師範学校の附属小学校として位置づけられ、古い歴史のある学校である。現在では、附属小学校ではないが、その歴史的な経緯から台北市の研究推進校として継続されてきた。台北市内の小学校では各学校で特色ある学校づくりが強調されており、東門国民小学はダンスと書道に力を入れているようであった。四方鏡張りのダンス教室は校内に2カ所設置され、ダンスに力を入れる学級も特別に置かれていた。また、英語を実践的に教えるための教室が2カ所設置され、二人のALTが待機していた。教室はアメリカを想定したレストランなどの日常的な場面を想定して、環境から英語を実践的に会話できるような工夫がなされていた。教育環境としては、台湾の中でも充実した状況にあると推測された。

授業は6年生のクラスにおいて社会科の授業として提供された。生徒の数は30名ほどで4人のグループ編成でコの字型に教室風景は配置されていた。その中で教師歴3年となる林依儒先生が授業を提供した。この先生は、当該学級学校の担当教師ではなく、人権教育推進検討委員会の要請で飛び込みとして授業を実施した。日本からの参観者がそのことを知ったのは授業後であったが、驚きをもって受け止められた。担当学級で実施されているように多くが感じたのは、児童との関係性を感じる場面が多くあったからである。

本論は、台湾での法規範教育の授業分析がテーマとなるが、台北市の一つの学校で実施された社会科における人権教育であり、この一つの授業分析をもって一般化することはできない。ただし、その授業の分析を通して、台湾で実施されている人権教育の大まかな状況は垣間見えるはずであり、そのような限定された中での本論の成果があることをまずもって押さえておきたい。その上で、本論では、台湾の人権教育がどのように授業を通して子どもたちに伝えられようとしているのか、そして日本との比較においてどのような違いがあるのか、そのような問題意識のもと、提供された授業を分析してみたい。


by shin-pukupuku | 2019-03-16 05:55 | 教育関係 | Comments(0)